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セッション2

「電子商取引が切り開くネットワーク経済」


電子マネー・決済手段3

From: 松瀬 哲朗
 Subj:【21】発想を変えて「携帯」はいかが?

磯崎さんの「携帯はいかが?」【18】に相乗りします。

●要約
・携帯電話を用いたECは欧州が先行
・日本では、iモード型で進展し、第3世代携帯電話でブレイク?

●内容
私も移動体電話によるECに興味があり、多少調べているのですが、欧州では、GSM電話によるECが数年前から進んでいますね。GSM電話では取り外し可能な小さなICチップを本体に装着します。これはSIM(Subscriber Identity Module)チップと呼ばれ、当初はグローバルローミングのためのユーザID格納が主目的でした。ところが、95年頃にSIM Application Toolkitという規格が制定されたことにより、SIMがアプリケーションをつかさどり、携帯電話に付加価値を与える核に進化したようです。

具体的には、残高照会、振替指示といったモバイルバンキングアプリから始まり、最近では、フルサイズのICカードスロットを内蔵、あるいは外付けにした携帯電話を用いて、電子マネー(MONDEXやVISA Cash)のダウンロードや銀行ICカードと連携したネットワークサービス決済が動き始めています。また、一昨年欧州企業が中心にGMCF(Global Mobile Commerce Forum)という団体が発足しており、業界全体としてもモバイルコマースを今後の一つのキラーアプリケーションとして推進していこうとする意図が見られます。

日本の電話には、現状SIM/SIMツールキット相当の概念が規定されていないため、iモードのようなブラウザベースのサービスの中でコマースサービスが発展していくと思います。ただ、端末側にSIMあるいはICカードスロットが実装されない間は、セキュリティ面で、コマースサービスの形態に限界が出てきます。その意味で、W-CDMAの第3世代携帯電話になれば、世界共通仕様ということで当然SIMの概念が入ってくるでしょうから、このタイミング(2001年以降)で日本でモバイルコマースがブレイクするのではないでしょうか。


From: 藤原 洋
 Subj:【22】発想を変えて「携帯」はいかが?

松瀬さんのおっしゃるように、携帯電話のIDは、ECに極めて有効だと思います。他にどのような可能性があるのでしょうか?

【21】松瀬哲朗
●要約
・携帯電話を用いたECは欧州が先行
・日本では、iモード型で進展し、第3世代携帯電話でブレイク?


From: 校條 浩
 Subj:【23】デビットカードの利用

米国在住の1ユーザーの視点でデビットカードについての意見を述べさせていただきます。

  1. 米国はパーソナルチェックの使用が多い。スーパーのレジで、$10ドル程度の買い物でも使う人は多い。
  2. デビットカードはチェックの代替である。クレジットカードは通常リボルビングで使う人が多い。
  3. 現金はあまり使いたくない。安全性の問題と、使途の記録の点。
  4. ショッピングの時にチェックよりデビットカードの方が便利なのは間違いない。チェックの場合、場所によっては運転免許証を提示しなくてはならないし、チェックを切るのに時間がかかる。クレジットカードは信用照会に時間を取られる。多額の現金は持ち歩きたくない。さらに、スーパーなどでは、買い物の代金以外にキャッシングも同時にできるのでATMに行かなくてよい。
  5. ただし、チェックの全面代替にはならない。通常のユーティリティーなどの支払いは銀行引き落としではなくチェックを郵送する。これは、基本的に消費者が企業を信用していないからであると、私は考えている。
  6. 安い料金の店(例えばディスカウントのガソリンスタンド)は、クレジットカードは扱わず、現金以外ではデビットカードのみしか受け付けない所がある。
  7. 以上の理由から、クレジットカード、チェック、デビットカードはそれぞれ使い分けがあり、どれも所有していないと不便である。

現金社会の日本でデビットカードがどのくらい消費者に利便性があるのか一考の余地があります。ご参考のために、米国での財布と日本での財布の中身の典型的な例をここに示します。(ただし、サンプル数1ですので統計的には意味ありません。)

アメリカの財布
(A)現金$100くらい
(B)クレジットカード:VisaとMastercardを各1‐2枚とAmexまたはDinersカードをひとつ。Macy'sなどのリテールカード1‐2枚。Discoverのようなディスカウント系のカード1‐2枚。
(C)デビットカード:自分の銀行口座のもの1枚ないし2枚。
(D)小銭は車の中で、身につけない(特に男性)
(E)パーソナル・チェック(特に女性)
(F)電話のコーリングカード(自分の電話に料金をチャージできる。どの電話からも全くお金を持たずに電話できる。)
(G)健康保険のプラスチックカード
(H)Costco(Price Club)のようなディスカウントショップの会員証
(I)Blockbuster Video(ビデオレンタル)の会員証
(J)運転免許証
(K)自動車保険のカード、AAA(JAFのようなところ)のカード

日本の財布
(L) 現金 \100,000くらい
(M) クレジットカード:VisaまたはMastercardを1枚とAmexまたはDinersカードをひとつ。
(N) デビットカード:なし
(O) 小銭は沢山持ち歩く(男性の場合はズボンのポケット)
(P) パーソナル・チェック:なし
(Q) 電話のコーリングカードではなく、テレフォンカード(Prepaid)
(R) 健康保険のプラスチックカード:持ち歩かない
(S) Costco(Price Club)のようなディスカウントショップの会員証:????
(T) 蔦屋(ビデオレンタル)の会員証
(U) 運転免許証:通常持ち歩かず
(V) 自動車保険のカード、JAFのカード:持ち歩かず。
(W) JRや地下鉄のプリペイドカード

財布の中身の違いにヒントがあるでしょうか?


From: 種村 貴史
 Subj:【24】デビットカードの利用

■要約
米国でのデビットカードの利便性は理解できるが、日本では使用目的があまり見えない。デビットカードに他の機能を加えた万能カードの考え方はないか。

■詳細

【23】校條浩
財布の中身の違いにヒントがあるでしょうか?

襲うなら日本の財布でしょう。盗んだ後に誰でも使えるものが多いのが特徴でしょうか。(笑)まじめに考えると、やはりキャッシュレスの方が便利でお得という環境を整えなければならないのではないでしょうか。米国では、金融機関の利息が高いので、なるべく銀行に長く入れておいた方がいいのですよね。

だから、安全面と合わせてコンシューマーは現金を持ち歩かない習慣がついており、パーソナルチェックに比べれば、デビットカードの方が便利で、普及している。日本で、デビットカードを普及させるためには、やはりコンシューマーとストア・オウナーにインセンティブがあるようなしくみが必要でしょう。後は、無理矢理現金を使えない店舗を増やしてしまうとか。ちょっと強引ですけど。

校條さんの長いリストを見ていって、感じたことはもう一つ。日本の財布に入っていない、運転免許証(私は身分証明書のために、入れていますが)、健康保険証のたぐいとデビットカードを組み合わせた万能カードという考え方はどうでしょうか。11年前に、光カードの利用研究をしていた頃に、今までの病歴を記録した健康カードを提案していた人もいましたが、プライバシー情報が入っているカードでは、ちょっとまずいでしょうか。せっかくのヒントのリストだったのですけど、なかなか難しいですね。


From: 磯崎 哲也
 Subj:【25】デビットカードの利用

■要約
・Jデビットは、利便性は高いのではないか。コワイのはセキュリティでは?
・「万能カード」は、カード会社の次世代ICカード戦略の核ではあるが、そううまくいくでしょうか?

■本文

種村貴史
■要約
米国でのデビットカードの利便性は理解できるが、日本では使用目的があまり見えない。

日本デビットカード推進協議会さんのホームページ
http://www.debitcard.gr.jp/houjin/index.html
にある通り、日本でもたくさんの店で使えるようになれば、極めて便利だと思います。さいふに金がないときにも、銀行のATMで並んで降ろしたりする必要がないですから。ICカードなどを新たに発行するのでなく、現在のカードをそのまま使えるというところも、普及には大変有利で、非常に現実的なスキームだと思います。

ただし、便利すぎて、暗証番号入力のところがどうも利用者としてはおそろしい。今は「ちゃんとした」加盟店さんしかいらっしゃらないので問題はないと思いますが、そのうちパチンコカードであったように店と犯罪者が結託して端末を改造するなどして、磁気ストライプ内容及び暗証番号を記録されて偽造カードを作られ、なりすましでATMから大量の現金を引き降ろされる、というような事故が発生しないか心配です。

金融カード目的では世界中どこにもそんなもんは存在しないと思いますし、今後もビジネスモデルとしての現実性は低いと思いますが、セキュリティを最大に考えるなら、カード自体に10キーがついていて暗証番号を入れられないといけません。欧米でも、磁気ストライプのデビットカードでPIN番号を入力したりしているのでしょうか?

その場合、上記のような犯罪というのは、発生していないのでしょうか?(確か、サイバートラストの川島さんや富士銀行の三津間さんが、デビットカードのセキュリティについて話されていたと思うんですが、過去ログのファイルを壊してしまいまして・・・重複した意見でしたら申し訳ありません。)

種村貴史
デビットカードに他の機能を加えた万能カードの考え方はないか。

そこは心配しなくても、カード会社さんのスマートカード(ICカード)戦略は、ずばりそういった多機能化による顧客の自社カードへの囲い込みです。ICカードのマーケットは12億枚とも言われておりまして、これを「カード」と考えずに「コンピュータ」と考えますと、PCを抜いて、「世界最大のプラットフォーム」になり得ます。

昨年のJava/OneというJavaのカンファレンスで、参加者全員に、Javaカードと同じICチップを組み込んだカレッジリング型の「Java Ring」が配布され、そのリングを使って参加者たちがフラクタル画像描画の分散処理などの実験に参加したそうです。それを見ていたマイクロソフトのビル・ゲイツ会長が、「指輪の市場は SUNに譲ろう(笑)」とJokeを言うと、JavaSoftのトップが、「PCのほうが"ニッチ"になるんだ」と、すごい反撃をしたそうで。

確かにカードはもっとも身に付けている時間が長いものの一つなので、それに「コンピュータ」がのるということは、金融や認証に限らず、非常に多様な用途に使える可能性が広がるものではあります。ただし、カード会社の思惑とは異なり、一枚のカードに複数の証明書をのせるのは、事務手続き的に非常に難しい面が出てくる気がします。

現在カードが簡易書留等により送付されてくるのは、居所確認なども兼ねておりますので、単純に、支店・出張所店などに出向いてカードを書き換えればいい、というものでもないでしょう。技術的には、複数の会社で1枚のカードを使うことも可能ですし、オンラインで必要な情報・ソフト・認証書などをダウンロードするということも可能ですが、現実の運用は難しいんではないかと想像いたします。


From: 近藤 均
 Subj:【26】多機能より高機能

【25】磯崎哲也
確かにカードはもっとも身に付けている時間が長いものの一つなので、それに「コンピュータ」がのるということは、金融や認証に限らず、非常に多様な用途に使える可能性が広がるものではあります。

確かにカードが高機化すれば、カード型「コンピュータ」として多様なアプリケーションを載せることができるようになります。でも、私はカードにそのような“多”機能化ニーズがあるのかどうか疑問があります。カードホルダーがカードを利用する局面は、「カードを利用する」のが目的ではなくて、食事や買物など他の目的を果たすための手段として利用する訳ですから、利用者の意識はカードには向いていません。

ここがカード型PCと従来のPCの違いだと思います。決済が生活の黒子役であるとしたら、あまり意識を集中せずに使える、よほどシンプルなものでなければなりません。ですから、カードを“高”機能化して、高いセキュリティー機能を持たせる必要はありますが、“多”機能化してややこしくすることには反対です。


From: 磯崎 哲也
 Subj:【27】決済「も」できる

■要約
・パソコンやインターネットの可能性も、それが現れる前には予知し得なかった。「10億人が持ち歩く"コンピュータ"」というプラットフォームのポテンシャルが大きいのは間違いない。
・ただし、そのプラットフォームは、既存の決済カードが発展したものではなく、全然別の方角から来るのかも知れない。そのプラットフォーム上で、決済「も」できるようになるだろう。

■本文

【26】近藤均
確かにカードが高機化すれば、カード型「コンピュータ」として多様なアプリケーションを載せることができるようになります。でも、私はカードにそのような“多”機能化ニーズがあるのかどうか疑問があります。

わたしも正直申し上げて、今の時点でそうした多機能カード「コンピュータ」にどんなニーズがあるのかほとんど想像がつきません。ただし、汎用機やミニコンしかない時代には、「個人がコンピュータを使うニーズなんかあるわけない」と思われていたし、300bpsのパソコン通信しかない時代には、将来もパソコンなんかで通信してるのは、一部のオタクだけで、かくも多くの方がパソコンで「通信」なんかするニーズがあるとは思いもよりませんでした。

【26】近藤均
カードホルダーがカードを利用する局面は、「カードを利用する」のが目的ではなくて、食事や買物など他の目的を果たすための手段として利用する訳ですから、利用者の意識はカードには向いていません。ここがカード型PCと従来のPCの違いだと思います。

決済が生活の黒子役であるとしたら、あまり意識を集中せずに使える、よほどシンプルなものでなければなりません。ですから、カードを“高”機能化して、高いセキュリティー機能を持たせる必要はありますが、“多”機能化してややこしくすることには反対です。

VISAの近藤さんからそうした考え方が出た、というのは非常に参考になりました。カードのリーディング企業の方には、そうした新しい機能を付加するインセンティブはあまり無いし、それはすでに確固たる営業基盤を築き上げた企業にとっては合理的な判断だろう、と思います。(VISAさんの口から「21世紀は、ICカードにアプレットをダウンロードして、イケイケだー!」というようなご発言が出たら、かえって、コワいものがあります・・。)

逆に、だからこそ今まで私が申し上げてきたように、「新しいニーズ」を掘り起こそうとするのは、既存のトップ企業ではなく、ベンチャーであり、異業種からの参入であり、または「なんとか巻き返しを図りたい世界で2位以下のカード会社」であり、ということになるかと思います。もちろん、決済というのは、非常に強いネットワーク外部性が働くものですので、小資本のベンチャーでは極めて参入しにくい領域ですし、大きな資本力がある会社でも、「決済」のところから「カード型コンピュータ」に入っていくのは無理があるのかも知れませんね。

カード型コンピュータの未来は、「決済カードの延長」ではなく、全然別の、例えば「携帯電話が小さくなっていった末の」ものかも知れません。(その方が、10キーもついていてセキュリティも高いし、通信機能もあって使う場所も選ばず利便性も非常に高いです。パソコンやゲーム機、PDAが小さくなっていった末のものを、10億人が持ち歩くという過程もちょっと想像しにくいですし。)

とにかく、「10億人以上の人が常に持ち歩く"コンピュータ"」というプラットフォームのポテンシャルはすごいものがあると思います。そのプラットフォームで、決済「も」できるというのが未来の絵かも知れません。(それは、カードのissuingやacquiringの「インターフェイス」が変化するというだけの話であって、既存のカード会社さんのファンクションに大きな変化が生まれるとは想像しにくいですが。)


From: 藤原 洋
 Subj:【28】多機能より高機能

私は、インターネットのインフラ技術が専門分野で素人で恐縮ですが、VISAカードの愛用者として発言させて頂きます。ここでCommunicationの進化とのアナロジーで話をしますと、元来Communicationは、電信で始まりました。次に電話、そして今日多くの要素技術の発明と利用技術が開発される中で、モバイルとインターネットが従来ののCommunicationのスタイルを大きく変えつつあると思います。

カードも磁気記憶技術の発明の恩恵を受けて決済手段が現金から変わってきたと思いますが、次にコンピュータ技術が導入されることは、自然の流れのように思えます。自分自身が、コンピュータ関連技術者であるからかもしれませんが、カードのコンピュータ化には、全く抵抗感を覚えません。携帯電話もiMODEなどが登場して、今まで想像もできなかったことが、出来ていく過程は、とても楽しく思います。

私のようなVISAカードユーザーは、何人いるかわかりませんが、もっと色々なことができるVISAカードが欲しいと思います。但し、このような、高機能カードにとって大切なことは、ユーザーインタフェースのシンプルさだと思います。これがない限り、近藤さんのおしゃるように無用の長物になってしまいますが、この要求が、さらに新たな技術の開発を促進し、新たな産業を創ることになると思うのですが。


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