セッション1
「ネットワーク経済と情報通信インフラ」
2000年問題3
| From: | 山崎 一樹 |
| Subj: | 【21】感想・提言 |
(要約)
Y2K問題で法的措置が必要なのであれば、この会議で法案要綱程度のものを作って議員立法してもらったらどうですか?
(本文)
会議の最後の段になってギョーカイ人批判をしましたのは、「他人の批判をする時は少なくとも我が身を振り返ってからにしたらどうでしょうか」という極めて常識的なことを申し上げたかっただけのことでして、それ以上の他意はありません。ただ、人の入れ替わりはあっても、今も昔もこのギョーカイは一般的な常識に欠ける人が多いなあという印象はぬぐい去ることはできませんが :-)
ecの方の会議の方で磯崎さんでしたか、「政府に期待するという手合いの発言が多くて気が滅入った」とおっしゃっていましたが、逆に官庁の末席で仕事をしているような私から見ても結構気が滅入る発言が多かったというのが私の感想です。批判されるから気が滅入るのではなくて、批判の内容がプアだから気が滅入るのです。「日本でecが旨くいかないのは日本の官庁の情報化が進んでいないからだ」とか言われたって、「これってブラック・ユーモアのつもりなんだろうか?」としか思えないんですけど。
結局のところ、今年の会議でも「アメリカ大好き人間」の集まりが「日本は遅れている」と文句ばかり言っているだけのような印象を強く持ちます。ところが皮肉なことに、アメリカでは文句ばかり言って自分では何もしない人というのは一番嫌われちゃうんじゃないですか、「評論家」とか「有言不実行」とか「言うだけ番長」とか :-)会議をまとめなければならないモデレーターの方のご苦労はお察ししますが、会議の「提言」というのは実行に移行しないのであれば単なるイベントに過ぎないように思えます。
【20】公文俊平
私はそれもあって、先日2000年問題顧問会議で話をする機会を頂いたときに、コンピューターの購入については来年度から百万円まで特別償却を認めるという決定をせめて今年の三月からに前倒ししていただきたいと申し上げたのですが、残念ながらそれっきりだったみたいです。
これは余りに当然といえば当然ではないでしょうか。しかし逆に公文先生のような方がそのようなご指摘をされたとたんに制度が変わったということになると、それもまた何かアブない感じが致しますよね :-)
古川さんが指摘されているように、2000年問題に関しては日本の場合既に周回遅れになっているわけで、それをどうにかしようと思ったら「雲の上」で指摘することも必要かもしれませんけど、そこから先に具体的に話を進めることも必要な努力のひとつではないでしょうか。ということで(要約)に書いたような案を提案する次第です。
以下、会議とは直接の関係はありませんが、みなさんのご意見を拝見しての感想です。
2000年問題ではないですが、ちょうど100年前、北米大陸で最後のゴールドラッシュがあったのですが、それはアラスカとの国境にほど近いカナダのドーソン・シティというところでありまして、カリフォルニアやアラスカから多くのアメリカ人が流入して参りました。
「クロンダイク・ゴールドラッシュ」と呼ばれる「19世紀最後のゴールドラッシュ」は、アメリカではなくて、カナダで起こったところに「セルフ・ガバナンスの違い」が問題化した、というお話は確か昨年のこの会議で最後にご紹介したような記憶があります。ご紹介した理由は「セルフ・ガバナンスの流儀が一通りでなければならない所以など、どこにも存在しない」という当たり前の話をしたかったからです。
今年は、この当時にゴールドラッシュをカナダ人の詩人が読んだ詩をご紹介しておきたいと思います。「ユーコンの呪縛」という詩で、カナダ人の間では比較的よく知られているものです。
「俺は黄金を望み 探し求めた
奴隷のようにあがき 泥にまみれた
飢えや壊血病と闘い
俺は青春を墓の中に埋めた
俺は黄金を望み それを掘り当てた
昨年の秋 俺は大金持ちになったが
なぜか人生は考えていたものとは違っていた
なぜか黄金はつまらないものだった」
ecだとか、グローバル・ネットワークだとかいう言葉を聞くたびに、私はこの詩を思い出して、「人間というものは100年前と、大して変わっていないものだなあ」と思うのです。「インターネットは世界を変える」なんてのは大きな誤りだなあ、と :-)
今回の会議ではリナックスの話があまり取り上げられなかったのは幸いであったと思います。これも2000年問題と同じで、「5年前ならいざ知らず、何を今更」の世界の話だからです。しかし話が自分の情報収集能力の無さを世間様にさらけ出すだけならまだ罪は少ないと思います。困るのは最近の日本のマスコミでの取り上げ方にあるような「リナックスはマイクロソフトのアンチテーゼである」みたいな誤った考え方を流布してしまうことです。
私であれば「リナックスとマイクロソフトは同じコインの表と裏に過ぎない」と説明します。100年前のゴールドラッシュと何ら変わるところはない、「欲望の実現」に過ぎないということです。「欲望の実現」の形態が少しばかり違うだけの話でしょう。インターネットにしろリナックスにしろ、たかだか「欲望の実現」に過ぎないことに日本男児たるものが惑わされるようなことがあってはならないと思いますね :-)
| From: | 中島 洋 |
| Subj: | 【22】20世紀への問い直し |
Y2K問題について別の側面からの発言です。私は、2000年問題は、これまでのコンヒ゜ューター利用を根本から見直す、自律的反動の運動だ、と長い間解説(怪説?)してきています。本格的にコンヒ゜ューターが使われ始めて40年。これまで使ってきたプログラムの虫干しをする良い機会。これを怠ったユーザーには厳罰が下る。
「厳罰」は、直接に本人には責任のない人まで巻き込む可能性があるので、この危険を周知させて、とりあえず、自衛も促す、という対応策が、いま現在のとりうる次善の策だろうと思います。なお、マスコミが今になって取り上げるのは遅い、という指摘がありましたが、それは誤解です。
日本経済新聞記者だった時代に私も繰り返し記事を書きましたが、切羽詰まらなければ、記事は大きくならず、読者も騒いでくれなかっただけです。切羽詰った今になってようやく騒ぐのは、当然で、いま騒いでいるから、かつて騒がなかったのは怪しからん、といっても始まりません。良いネットワーク社会を作るためのきつめの味の香辛料ではないでしょうか。
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