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セッション1

「ネットワーク経済と情報通信インフラ」


情報通信インフラ3

From: 藤原 洋
 Subj:【21】望まれるインフラ像

アップされているということではありません。この点で日本が遅れている訳ではないと思います。また、確かに、回線交換機を用いた改良利用技術は、出てきていますが、電話網の利用よりも、本質的なのは、高速インターネット・インフラの構築であるということを申し上げたかっただけです。

【20】小池良次
確か、藤原さんがいらっしゃったベルコアが回線交換機に入る前にデータラインに迂回する技術をあちこちでプロモートしています。また最近では、ルーセントを筆頭に多数の会社がボイス系とパケット系を同時に扱える局用交換システムの提案を続けています。

先月、ワシントンであったコムネット展示会でもこんな輻輳の話なんかやってませんが、日本はそんなに遅れているんですか?確か日本と技術的に同程度(?)と言われるフランス・テレコムでさえ、モデム専用の電話線は定額制に移行する準備をしていますし? それほど日本を特殊扱いする必要はないと思いますが。


From: 小池 良次
 Subj:【22】望まれるインフラ像

なるほど、ということは定額制は導入できるが、高速インターネット・インフラの構築を優先させるべきだというわけですね。了解しました。私の知っているNTTのエンジニアの方々は優秀ですし、輻輳問題なんかは解決すると考えています。OCNやISDNそしてxDSLとサービスを増やせば、どうしても解決すべき問題ですし。

ところでご指摘のあった「高速インターネット・インフラの構築」こそ日米で大きく違いが出てくる点のように思います。その辺は藤原さん、いかがお考えですか?米国型公共接続点(NAP)などの試みは日本ではぜんぜん進展がありませんし、日本のバックボーンは結局、プライベート・ピアリングにより大手の寡占が進んでいるようにみえます。そうするとそろそろディ・ピアリングの弊害が出てきそうな気もしますが。

【21】藤原洋
アップされているということではありません。この点で日本が遅れている訳ではないと思います。また、確かに、回線交換機を用いた改良利用技術は、出てきていますが、電話網の利用よりも、本質的なのは、高速インターネット・インフラの構築であるということを申し上げたかっただけです。


From: 中村 伊知哉
 Subj:【23】論点の提起

ecの議論で、勝屋さん(日本の課題【9】)が以下のような指摘をされました。

勝屋信昭
私の意見としては、日本では、PC以外のデバイス、ゲーム機、携帯電話、テレビ等からのインターネットが主流となり米国とはかなり違う行動支援的なサービスやアフターマーケット的なサービスが主流になると考えています。

インフラについて、上記のような意見をお持ちの方は他にもおられるでしょうか。これまでのところ、PCを念頭に置いた高速インターネットの整備の議論が中心になっておりますが、携帯電話やテレビの電波、そして端末はテレビやゲーム機、といったものが大きな役割を果たすとすれば、それを踏まえて、日本が整備すべきトータルとしてのインフラの姿を展望する必要があります。

日本の情報利用や情報活動がアメリカとかなり違うのであれば、インフラの姿もかなり違うことがあり得ます。その場合、日本はアメリカのインフラの現状を見て悲観する必要が薄くなる一方、携帯電話の電波をどうするかとか、デジタル放送をどう進めるかというのがとても重要になります。それとも日本もアメリカ型のPC−インターネットを追いかけることで格差を埋めるべき、なのでしょうか。意見が分かれるのではないかと思いますが、重要な事項だと思います。


From: 藤原 洋
 Subj:【24】望まれるインフラ像

【22】小池良次
なるほど、ということは定額制は導入できるが、高速インターネット・インフラの構築を優先させるべきだというわけですね。了解しました。私の知っているNTTのエンジニアの方々は優秀ですし、輻輳問題なんかは解決すると考えています。OCNやISDNそしてxDSLとサービスを増やせば、どうしても解決すべき問題ですし。

OCNのダイヤルアップとISDNは、利用者数と連続利用時間が回線交換機の容量をオーバーすると輻輳問題が発生する可能性はありますが、xDSLの常時接続は、バックボーン接続をちゃんと設計すれば、ルータ直収によって輻輳問題を回避することができます。

【22】小池良次
ところでご指摘のあった「高速インターネット・インフラの構築」こそ日米で大きく違いが出てくる点のように思います。その辺は藤原さん、いかがお考えですか?

ここは、バックボーン系とアクセス系を分けて議論する必要があると思います。
1)バックボーン系:
近年のWDMの技術革新によって、日米の差は殆どないと考えます。むしろ、NTTやKDDなどが持っている技術は、世界の最先端であるため、トラフィックが低いだけ、まだ余裕があるくらいだと思います。結果的に日本の方が、進んでいると思います。

2)アクセス系:
・xDSL: 事実上のコンシューマにとっての最高速は、ISDNとDoCoMoのPHS64Kbpsであり、特にISDNが売れすぎているために、日本仕様のISDNと干渉問題のあるxDSLの普及には技術的に見て限界があると思われます。これは、NTTが、xDSLを出し惜しみしているのではなく、事実がそうです。
・ケーブルモデム: これは、CATVをHFCで双方向化することで、最も期待できる技術ですが、残念ながらCATV事業者に高速ISP事業をするだけの体力がありません。ここに政府資金や大資本によるバックアップがあればと思います。
・FTTH: 理想的技術ですがNTTに全国敷設をする体力がないと思います。
・ワイヤレス: 電波割り当てを再考することで、結構面白いと思います。
要は、上記4つの技術を全部使って整備することが得策だと思います。NTTだけでなく、CATV事業者、NCC、DoCoMoなどが適切に競争することが重要だと思います。

【22】小池良次
米国型公共接続点(NAP)などの試みは日本ではぜんぜん進展がありませんし、日本のバックボーンは結局、プライベート・ピアリングにより大手の寡占が進んでいるようにみえます。そうするとそろそろディ・ピアリングの弊害が出てきそうな気もしますが。

米国型公共接続点(NAP)は、必ずしも必要ないと思います。むしろアメリカのIXは、1987年のNSFNETの構築とInternetMCIやSprintLinkへの民間移管以後、商用IX(WorldcomのMAE-EastとWest、AmeritechのChicago NAP、PacBellのSan Francisco NAP、など)へと発展しています。日本では、NSFのような政府機関がなかったため、学術団体のWIDEプロジェクトが運用するNAPIXP1,2,3が技術的にはバックアップしていますし、1997年からスタートしたJPIX、MEX、Multi-Feed(これはIXというよりコンテンツ供給拠点ですが)という3つの商用IXが、それぞれ特色あるサービスを展開しており、決して遅れているわけではありません。

「バックボーンは結局、プライベート・ピアリングにより大手の寡占」が進むというご指摘はその通りですが、これは止むを得ないことだと思います。トラフィックの多いところが強く、その力関係によるトラフィック交換のやり方を行なえばよいだけのことだと思います。


From: 小池 良次
 Subj:【25】望まれるインフラ像

ご回答【24】ありがとうございます。

【24】藤原洋
1)バックボーン系:
近年のWDMの技術革新によって、日米の差は殆どないと考えます。むしろ、NTTやKDDなどが持っている技術は、世界の最先端であるため、トラフィックが低いだけ、まだ余裕があるくらいだと思います。結果的に日本の方が、進んでいると思います。

この場合、技術水準と消費者が求める料金や内容との遊離が問題ですね。その点を加味すると日本は遅れているわけです。

【24】藤原洋
2)アクセス系:
・xDSL: 事実上のコンシューマにとっての最高速は、ISDNとDoCoMoのPHS64Kbpsであり、特にISDNが売れすぎているために、日本仕様のISDNと干渉問題のあるxDSLの普及には技術的に見て限界があると思われます。これは、NTTが、xDSLを出し惜しみしているのではなく、事実がそうです。
・ケーブルモデム: これは、CATVをHFCで双方向化することで、最も期待できる技術ですが、残念ながらCATV事業者に高速ISP事業をするだけの体力がありません。ここに政府資金や大資本によるバックアップがあればと思います。
・FTTH: 理想的技術ですがNTTに全国敷設をする体力がないと思います。
・ワイヤレス: 電波割り当てを再考することで、結構面白いと思います。
要は、上記4つの技術を全部使って整備することが得策だと思います。NTTだけでなく、CATV事業者、NCC、DoCoMoなどが適切に競争することが重要だと思います。

それぞれの技術に対する解説ありがとうございます。問題は競争ですね。

【24】藤原洋
米国型公共接続点(NAP)は、必ずしも必要ないと思います。むしろアメリカのIXは、1987年のNSFNETの構築とInternetMCIやSprintLinkへの民間移管以後、商用IX(WorldcomのMAE-EastとWest、AmeritechのChicago NAP、PacBellのSan Francisco NAP、など)へと発展しています。日本では、NSFのような政府機関がなかったため、学術団体のWIDEプロジェクトが運用するNAPIXP1,2,3が技術的にはバックアップしていますし、1997年からスタートしたJPIX、MEX、Multi-Feed(これはIXというよりコンテンツ供給拠点ですが)という3つの商用IXが、それぞれ特色あるサービスを展開しており、決して遅れているわけではありません。「バックボーンは結局、プライベート・ピアリングにより大手の寡占」が進むというご指摘はその通りですが、これは止むを得ないことだと思います。トラフィックの多いところが強く、その力関係によるトラフィック交換のやり方を行なえばよいだけのことだと思います。

そうなんです。日本では米国型のNAPがうまく根付かなかった。もちろん米国でも東西MAEのトラブルでNAP制度自体の見直し機運があり、潜在的にプライベート・ピアリングを中心に3大バックボーンへの集中と寡占化への流れがあります。これらをうまく打ち消しているのが、寡占化よりも早いユーザートラフィックの増加とそれにともなうバックボーンの増設です。これを担っているのがクエストなどのゼロ種事業者です。また独自にティアワンISPがどんどん出て、バックボーンビジネスも大手対中小の戦いがあります。

では日本では、どうなんでしょうか?今後とも学術機関のワイドにネットワークのバックアップを依存することでいいのでしょうか?また米国のゼロ種みたいな動きをしている企業が芽生えているとの噂も聞いたことがありますが、どなたか教えていただけませんか?


From: 櫻井 豊
 Subj:【26】インターネットの機能

【23】中村伊知哉
それとも日本もアメリカ型のPC−インターネットを追いかけることで格差を埋めるべき、なのでしょうか。

インターネットを必ずしもPCのためだけのインフラと決め付けてしまうのは早計かもしれません。「今」は,たまたまPCが一番フィットしているからそう見えるだけで,インフラとしてのIPネットワークが,将来勝屋さんがおっしゃられたような日本型アプリケーションやサービスのインフラとしても,充分機能してくれるのではないかと思うからです。

それどころか,そうしたアプリケーションやサービスの温床(?)としての機能をインターネットに期待したいです。


From: 藤原 洋
 Subj:【27】望まれるインフラ像

【25】小池良次
この場合、技術水準と消費者が求める料金や内容との遊離が問題ですね。その点を加味すると日本は遅れているわけです。

日本は、不景気とか経済危機とかいわれていますが、やっと、ネットワーク社会=消費者社会へ到達していく過程が、ようやく始まったばかりですね。業界利益から消費者利益を重視する社会へ向けて何が必要かということだと思います。

【25】小池良次
そうなんです。日本では米国型のNAPがうまく根付かなかった。もちろん米国でも東西MAEのトラブルでNAP制度自体の見直し機運があり、潜在的にプライベート・ピアリングを中心に3大バックボーンへの集中と寡占化への流れがあります。これらをうまく打ち消しているのが、寡占化よりも早いユーザートラフィックの増加とそれにともなうバックボーンの増設です。これを担っているのがクエストなどのゼロ種事業者です。また独自にティアワンISPがどんどん出て、バックボーンビジネスも大手対中小の戦いがあります。

では日本では、どうなんでしょうか?今後とも学術機関のワイドにネットワークのバックアップを依存することでいいのでしょうか?また米国のゼロ種みたいな動きをしている企業が芽生えているとの噂も聞いたことがありますが、どなたか教えていただけませんか?

日本で必要なのは、小池さんのご指摘通り、ユーザートラフィックの増加だと思います。ちゃんと利益を上げられるAOLのようなコンシューマISPが、いくつか出てくる環境が必要ですね。クエストは、単純なゼロ種ではなく、自社設備も貸すし自分でもIPキャリアをやるところが面白いですね。日本では、IIJが中心となっているクロスウェイブコミュニケーションみたいなところが、活躍するようになって欲しいと思います。

WIDEプロジェクトに商用技術をいつまでも依存したままだとしたら、若手の研究者が、忙しすぎて、本来の学術研究に手が回らなくなるのが心配です。そういった意味で、先ほどの3つの商用IXである、MEX、JPIX、MFは、WIDEで育った人材によるトライアルであるわけですが、まだまだ同じ顔しか見えてこない場合が多いように思えます。ここは、政府・学術・産業界の連携プレーの仕組みをしっかり作る必要を感じます。


From: 柿ヶ原 康二
 Subj:【28】インターネットの機能

【23】中村伊知哉
ecの議論で、勝屋さんが以下のような指摘をされました。
(中略)
インフラについて、上記のような意見をお持ちの方は他にもおられるでしょうか。

PC以外のデバイスもかなり普及するものと考えます。理由としては、
・インターネットが魅力あるものであれば、端末提供者としては、インターネットアクセスを可能にして、端末の差別化をはかりたい。
・コンテンツやサービス提供側としても、アクセス回数を増やしたいので、PC以外の端末用のコンテンツも用意する。特に、普及している端末の数が多いほど有利であり、日本の場合は、携帯電話やTVは可能性が高い。
・端末に特化したサービス、いいかえれば、端末の利用環境にあったサービスがある。例えば、モバイル環境では、携帯電話やカーナビは有力です。

などです。PCで汎用サービスを受けるより、機能特化した端末でサービスを受けたほうが使い勝手がよい場面はかなり多いのではないでしょうか?


From: 岸上 順一
 Subj:【29】インターネットの機能

中村さん【23】、勝屋さん【23】そして柿ヶ原【28】さんのご意見を受けてちょっと違う感覚を持っているので発言します。

確かにPC以外のインフラはcellularを始めとしておおいに伸びていくと思うのですが、やはりPCが基本的な役割を占めないといけない気がしています。それはコンピュータリテラシーの問題に関係していると思うからです。日本のPC普及を遅らせたのは、ワープロ専用機というものが出たためだという意見を良く聞きます。

私の娘の学校にはiMACが教室に何台か置いてあり、自由にそれで遊んでいます。キーボードのタッチの仕方からwebで情報を捜すとか、学習ソフトの起動などは自然に学んでいます。PCというインフラをいかに使いこなすかということを身を持って体験できる訳です。これは単機能だとそうはいきませんね。


From: 藤原 洋
 Subj:【30】インターネットの機能

【23】中村伊知哉
ecの議論で、勝屋さんが以下のような指摘をされました。

私の意見としては、日本では、PC以外のデバイス、ゲーム機、携帯電話、テレビ等からのインターネットが主流となり米国とはかなり違う行動支援的なサービスやアフターマーケット的なサービスが主流になると考えています。

インフラについて、上記のような意見をお持ちの方は他にもおられるでしょうか。これまでのところ、PCを念頭に置いた高速インターネットの整備の議論が中心になっておりますが、携帯電話やテレビの電波、そして端末はテレビやゲーム機、といったものが大きな役割を果たすとすれば、それを踏まえて、日本が整備すべきトータルとしてのインフラの姿を展望する必要があります。

インターネット・インフラのミッションは、PC(Wintel World)を超えるところが重要だと思います。プラットフォーム・インディペンデントなネットワークの構築は、極めて本質的な議論だと思います。ここにWebTVの限界が露呈してきていると思います。WebTVよりも携帯電話の方がユーザーが多いし、ゲーム機ユーザーの方が多いわけです。しかし、日本が、ゲームや携帯電話先進国だというのは、これまた短絡的な議論のような気がします。重要なのは、世界中の消費者の立場に立ったネットワーク・オリエンティッドなプラットフォームの創出だと思います。

【23】中村伊知哉
日本の情報利用や情報活動がアメリカとかなり違うのであれば、インフラの姿もかなり違うことがあり得ます。その場合、日本はアメリカのインフラの現状を見て悲観する必要が薄くなる一方、携帯電話の電波をどうするかとか、デジタル放送をどう進めるかというのがとても重要になります。

ここにもまた、重要な論点存在します。携帯電話の波とディジタル放送の波をどうして区別する必要があるのでしょうか?要は業界保護ではなく、業界には競争を、消費者こそ、より大切にされるべき、極めてシンプルなことに帰着すると思います。

【23】中村伊知哉
それとも日本もアメリカ型のPC−インターネットを追いかけることで格差を埋めるべき、なのでしょうか。

PCが本質ではなく、コンピュータが本質だと思います。賢いコンピュータとは、既成概念でいうコンピュータの顔をしていない、より身近な存在であるような気がします。でもこれを実現するには、猛烈に速いCPUパワーとネットワーク容量が必要になってくるでしょう。


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