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セッション1

「ネットワーク経済と情報通信インフラ」


料金問題5

From: 國領 二郎
 Subj:【41】アクセス開放

【40】藤原洋
現時点でのアクセスラインの強制的な開放の効果は、あまり期待できないと思われます。何故なら、技術と経営資源の限られた弱い通信事業者間の競争をもたらすことにしかならない。競争とは、技術的な競争力、競争体質を備えたプレイヤーが揃って初めて成立するもので、設備だけを分配しても効果は期待薄だと思います。

ちょっと逡巡してたのですが、中村さんにならって反論承知の議論します。

有効な競争ができるとすると外資だと思います。現実にいま本件について一番熱心でいらっしゃるのは外資の方々だと観察しています。Right of wayを開放して、グローバルキャリアに日本市場に参入していただくことが日本の国益にとってプラスかマイナスかという判断をすべき局面だと思います。

私自身としては国益は日本のユーザに多様で最先端のメニューを国際価格で提供することにあり、開放すべきと思います。強い日の丸キャリアは日本のユーザが世界で最先端のユーザになった時に自然に育つと思うからです。育った時に国際的に張り合えるくらいの技術力とセンスが日本にはあると思います。日本のユーザが情報技術の利用にに積極的かどうか心配される向きがありますが、ウォークマンやVCRや Nintendoやベル友やアニメやオタクを世界に向けて発信している国民がメディアを嫌いなわけがないです。大丈夫。

昨日、Teledesicの副会長が学校に来て話を聞きました。あれが成功するのかしないのか分からないですが、無線系の発展で物理的なバリアの意味がどんどんなくなりつつあるのは確かで、このまま right of wayのバリアの中に安住して守ろうとするとかえって日本のキャリアは危ういです。かつて自由化を躊躇した金融業界がいま直面しているような問題を抱えることになりかねない。早めに開放して競争力をつけないといけません。料金も早く世界的に競争力のある水準にしないと日本のキャリア自身にとって危ないです。

と、いうわけで中村さんにお答えすると、当事者がそう思っていらっしゃるかどうかは別としてアクセス開放はNTTグループのためにもなると思いますし、早期に実現させるべきだと思います。ドライカッパーも欲しいところですし、それが技術的にが難しいのであれば、もっとレイヤの低いところでの開放を進めるべきだろうと思います。

ただし、それは海外に対する重要なバーゲニング材料なので、郵政の方々に目いっぱい高く売っていただきたいです。おそらく日本のキャリアの海外進出を支援する形で。開放が前提としても幕末の不平等条約のようになっては禍根を残します。向こうが日本にケーブルの敷設を要求したり電波の割り当てを要求するなら、こちらが向こうでのケーブルの敷設を要求するくらいでいいように思います。


From: 小池 良次
 Subj:【42】NTT独占?(日米比較)

藤原さん鋭いご指摘ありがとうございます。もちろんアメリカが血を流して築いてきた現在の開放モデルが、制度の違う日本にそのまま当てはまるとは僕も思っていません。その点では藤原さんと基本的に同じだと思っています。ただ通信市場のグローバル化を前にすると、成功した米国の事例の良いところを取り入れながら早く日本もそれなりの準備をしないといけないような気がします。頭から「制度が違う」と米国の事例を排除はできないような気がするんですが。

ということで、少し質問をさせてください。

【38】藤原洋
アメリカRBOCの設備とNTT設備には、技術仕様の相違があることとネットワーク技術基盤に大きな格差があります。

この技術仕様の相違とは具体的にどう違うんでしょうか教えてください。アメリカの通信事業者が日本で通信事業を展開できないほど(あるいは逆)、日米に技術的な違いがあるんでしょうか?

【38】藤原洋
アメリカと同等の開放モデルは、技術責任が不明確となることと、NTTの収益力の低下をもたらし、弱い通信事業者を多数作ることにしかならないと思います。

質問)技術責任とはどの技術に対して誰が負っているのでしょうか?
質問)すみませんが、市場競争の結果、料金が下がって、藤原さんがおっしゃる「NTTの収益力低下」を起こすとどんな問題が起こるのでしょうか?
質問)弱い通信事業者を多数作るという意味ですが、具体的にはどんな事業体か、もう少し教えて頂けないでしょうか?(あわせてその弊害も教えていただければ幸いです)

ご参考に、アメリカには500社以上の長距離電話会社があり、それぞれニッチなマーケットを狙ってがんばってます。また、最近は米国でもCLECS(=地域電話市場に最近参入した競合通信事業者のこと)がだんだんと伸びてきました。ある電話会社は独占的な地位にある地域電話会社(たとえばRBOCs)より良い電話サービスを企業向けに提供するかわりに高い料金を取っています。またある会社は地域電話会社が十分に手の回らない公衆電話事業に特化して良いサービスを提供しています。

僕の言いたかったことは、アメリカの開放モデルがこうした多彩な通信サービス業界をはぐくみ、全体として米国の通信産業の競争力をつけたということです。現在は世界有数の電話会社になっているMCIワールドコムも最初は、吹けば飛ぶような零細通信事業者でした。もちろん資金力や技術不足で消え去った通信事業者はその何倍もいるわけですが。

また日本的な風土は零細事業者が成功できない大企業囲い込み構造になっている(実は米国も同じですが)ので事実上実現できないという意見も聞きます。その意味で、NTTや新KDDなどの大手だけを育成するという方法もあるでしょうが。。。ただ、やっぱり、いくら優秀な大砲を持っていても大砲だけではビジネス戦争はできないと思うんです。機関銃やら手榴弾やらナイフやらがないとうまく行かないと思うんです。

もうひとつ指摘したいことは、開放モデルは人材の流動性なくしてはありえません。アメリカでは大手で働いた優秀な人材が独立したり、CLECsに移ってがんばっています。やや誤解を与えますが日本では優秀な技術者がNTTやKDDにしか生きる道がない閉塞状態にあるように思います。これでは新しいアイデアや資金があっても米国のような多彩な通信サービスの世界は育ちません。これは鶏と卵の関係ですが、やっぱり多様な通信事業者が生まれるような、なにか日本式の儲かる仕組みを考えないといけないと思うんです。

既に別のメールで書いたようにNTTがxDSLサービスの卸しをやり、他の通信事業者が小売をやるというのは、こうした多彩な通信サービス育成の第一歩になるのではないかと思ったりしているんですが。

【38】藤原洋
通信政策の基本は、消費者メリットを引き出すために、国際競争力を備えた強い事業者を育成することだと思います。これまでの85年以後の日本の通信政策は、弱い事業者を産み出した構造になっており、ネットワーク産業の成長を阻害しているのが実状だと思います。

質問)すみません、「消費者のメリット」と「国際競争力を備えた強い事業者」の関係がわかりません。消費者とは、どこの誰でしょうか? 国際競争力とはどんな設備やサービスによって作り出されるのでしょうか?


From: 小池 良次
 Subj:【43】望まれる料金制度とは(日米比較)

オブザーバー、駒さん【36】の質問に対して、わかる範囲でご回答させてください。

・アクセスポイントまでのアクセス回線料金(主に市内電話料金)
この件については、國領さんのサイト
(http://www03.u-page.so-net.ne.jp/kb3/jkokuryo/kaifu/kaifu.html)
にある日米料金比較のレポートを読むと一目瞭然です。米国では長距離電話料金は下げ止まり状態です。一方、NTTは91年から下がりつづけ、だいぶアメリカの長距離電話料金に近づいています。長距離では、以前のような数倍といった差はありません。

一方、市内通話は米国の定額制が料金に色濃く反映します。月100分程度だと、日米格差はありません。しかし月間1900分だと日米差は4倍になります。まあ全体として日米格差は急速に無くなっていると思います。もちろんインターネットは長時間つなぐ傾向にありますから、インターネット・ユーザーは米国より高く払う傾向があるでしょう。これが、このメーリングリストで話している方々の実感ではないかと推測します。

・国内バックボーン料金
バックボーン料金(キャリア卸し価格)は良くわかりませんが、小売はだいぶ差があるように思います。このメーリングリストに参加されている尾野さんと、先日お話した感じでは日本は近距離T1ラインが一声月間100万円。米国、ニューヨークだと月間600ドルから1500ドル(約7万円から18万円)です。この点、尾野さん岸上さん、間違っていたら訂正お願いします。たぶん日米通信コストで実感として一番差があるのが、この近距離専用線だと思います。聞くところによると独仏英はもっと高いそうですが。

・国際間アクセス回線
急速な回線拡大で欧米バックボーンは急速に値段が下がっているそうです。実際、欧州内のクロスボーダー通信が高いので、アメリカのサーバーに飛ばしてから欧州に再度戻す現象(企業ネットワークで)まで起こっています。つまり距離的には近いお隣同士でも料金が高いので、遠いアメリカ経由のほうが安いというわけです。この辺は来月発売のインターネット・マガジンに詳しくレポートしていますのでご関心のある方は御覧ください。また4月には僕のホームページにもアップします。

また、太平洋間も急速に値段が下がっていると、こちらの再販事業者の方から聞いています。今、日米間は一分16セントが安い通話料ですが、それが10セント前後に今年はなるといわれていたと思います。(岸上さん、あってます?)

【36】駒 勤
特にNTTが独占しているアクセス回線に関する問題と、これまたアメリカに一方的に押しつけられている日米間の構造問題まで踏み込んでいただきたいと思います。

これ、もうすこし具体的に教えていただけると有難いです。

【36】駒 勤
アメリカは他国にコストを押しつけることによって、安価を維持しているに過ぎないかも知れません。

その傾向はあるのでしょうか?なんとなくFCCの政策を見ていると、そんな感じを受けるんですが今一つ確証がありません。また、FCCの国際通信料金政策と多国籍化しているMCIワールドコムなどの個別企業の動きは違いがあるので、区別して検討する必要があるかもしれません。


From: 藤原 洋
 Subj:【44】NTT独占?(日米比較)

藤原です。自分は、技術の人間なので、政策論は、あまり得意ではありませんが、以下にご質問に対する回答を述べます。

【42】小池良次
もちろんアメリカが血を流して築いてきた現在の開放モデルが、制度の違う日本にそのまま当てはまるとは僕も思っていません。その点では藤原さんと基本的に同じだと思っています。ただ通信市場のグローバル化を前にすると、成功した米国の事例の良いところを取り入れながら早く日本もそれなりの準備をしないといけないような気がします。頭から「制度が違う」と米国の事例を排除はできないような気がするんですが。ということで、少し質問をさせてください。

(中略)
技術仕様の相違とは具体的にどう違うんでしょうか教えてください。アメリカの通信事業者が日本で通信事業を展開できないほど(あるいは逆)、日米に技術的な違いがあるんでしょうか?

たとえば、日本のISDNは、ピンポン伝送方式を採用しており、1MHz程度までスペクトラムが広がっていて、ADSLのデータ伝送帯域とが干渉し、クロストークが発生します。日本のツイストペアケーブルは、紙巻が多く、また細いケーブルを使っているので、減衰特性がアメリカのケーブルと異なっていることが多いようです。

【42】小池良次
質問)技術責任とはどの技術に対して誰が負っているのでしょうか?

電話線路上での干渉などの障害、あるいは、接続部分での障害発生時の責任分界点です。NTTかNTT設備を利用する通信事業者です。

【42】小池良次
質問)すみませんが、市場競争の結果、料金が下がって、藤原さんがおっしゃる「NTTの収益力低下」を起こすとどんな問題が起こるのでしょうか?

NTTの収益力が低下すると研究開発が停滞し、設備投資が減少し、日本経済にマイナス影響を与えることになるという意味です。逆に、NTTの収益性低下分が、他の競争会社の収益向上につながって、全体の産業規模が大きくなればまだいいのですが、現在の日本では、そうはなっていないという意味です。

【42】小池良次
質問)弱い通信事業者を多数作るという意味ですが、具体的にはどんな事業体か、もう少し教えて頂けないでしょうか?(あわせてその弊害も教えていただければ幸いです)

現在に第一種キャリアの競争状態は、NTTの競争力と、NCCの競争力との間に大きな格差があると思います。だからNTTを弱めるべきという発想は、誤りであると思います。他に強いキャリアを作るならまだしもですが。

【42】小池良次
ご参考に、アメリカには500社以上の長距離電話会社があり、それぞれニッチなマーケットを狙ってがんばってます。また、最近は米国でもCLECS(=地域電話市場に最近参入した競合通信事業者のこと)がだんだんと伸びてきました。

私もベルコアに3年いて、よく出かけもしていますので、その辺の事情は、存じ上げておりますが、随分大きくなりましたね。

【42】小池良次
ある電話会社は独占的な地位にある地域電話会社(たとえばRBOCs)より良い電話サービスを企業向けに提供するかわりに高い料金を取っています。またある会社は地域電話会社が十分に手の回らない公衆電話事業に特化して良いサービスを提供しています。

僕の言いたかったことは、アメリカの開放モデルがこうした多彩な通信サービス業界をはぐくみ、全体として米国の通信産業の競争力をつけたということです。現在は世界有数の電話会社になっているMCIワールドコムも最初は、吹けば飛ぶような零細通信事業者でした。もちろん資金力や技術不足で消え去った通信事業者はその何倍もいるわけですが。

本件は、大賛成です。

【42】小池良次
また日本的な風土は零細事業者が成功できない大企業囲い込み構造になっている(実は米国も同じですが)ので事実上実現できないという意見も聞きます。その意味で、NTTや新KDDなどの大手だけを育成するという方法もあるでしょうが。。。

むしろ、NTTと他の大手では、実は競争になっていない。むしろ、ベンチャーキャリアがいた方が面白いですね。IIJ中心のクロスウェーブは、面白いのではないでしょうか?

【42】小池良次
ただ、やっぱり、いくら優秀な大砲を持っていても大砲だけではビジネス戦争はできないと思うんです。機関銃やら手榴弾やらナイフやらがないとうまく行かないと思うんです。もうひとつ指摘したいことは、開放モデルは人材の流動性なくしてはありえません。アメリカでは大手で働いた優秀な人材が独立したり、CLECsに移ってがんばっています。

やや誤解を与えますが日本では優秀な技術者がNTTやKDDにしか生きる道がない閉塞状態にあるように思います。これでは新しいアイデアや資金があっても米国のような多彩な通信サービスの世界は育ちません。これは鶏と卵の関係ですが、やっぱり多様な通信事業者が生まれるような、なにか日本式の儲かる仕組みを考えないといけないと思うんです。

それには、大賛成です。

【42】小池良次
既に別のメールで書いたようにNTTがxDSLサービスの卸しをやり、他の通信事業者が小売をやるというのは、こうした多彩な通信サービス育成の第一歩になるのではないかと思ったりしているんですが。

主旨には、大賛成ですが、技術的に簡単にいかないこともあるという意味です。。


From: 杉井 鏡生
 Subj:【45】新しい枠組みの構築

料金問題について、私は、”低額”も”定額”も必要だと思います。ただし、定額に関しては、それだけでいいかについては留保があります。

低額については、特定の事業者に値段を下げろとは言えないでしょうから、各事業者の努力で下げられる枠組みをつくることが大切だと思っています。そのためには、既存の事業者だけでなく、様々なプレイヤーが新しい技術やサービスの導入をし易いような制度および社会環境を整備して(たとえば規制緩和など)、市場的にいえば国内外を問わず新しい枠組みでのサービスが可能な競争環境を拡大することだと思います。

低額になるべき通信サービスというのは、家庭やSOHO向けのアクセス線から、近距離専用線や長距離専用線までのすべてで実現が求められていると思います。低料金化だけでネットワークの利用が広がるものではないでしょうが、現在の料金とサービスの枠組みでは通信サービス産業の広がりにも限界があると思います。

定額については、ニーズの多様性に合わせたサービスの多様化の必要とあわせて考えています。定額の金額にもよるでしょうが、人それぞれのライフ・スタイルを尊重すれば、定額制も従量制も含めて、サービス品目の多様化とともに料金の選択肢も多様であっていいと思います。こうあるべきというのが一つ決められるより、個々のニーズに柔軟に応えられる方がネットワーク経済に合うように思います。

また、従量制といった場合も、データ通信の場合は、現在の電話網を想定する必要はないと考えます(用途によっては時間従量制のデータ通信があってもいいと思いますが)。パケット通信型の従量料金というのもあるでしょうし、保障帯域別従量制料金というのも従量料金と考えてもいいのではないでしょうか。

米国の電話会社が長時間のデータ通信利用を想定していなかったことで市内固定料金の見直しを考えているとの話がありましたが、こうした場合も、現行の電話網を前提に料金システムのあり方を考えるだけでなく、xDSALなどの利用を含めて、新しいニーズに適応した新しいサービスの枠組みと料金を考える方法もあるわけですよね(そこにおける新しい競争市場の枠組みをどうつくるかという問題はまたあるでしょうが)。

通信に係わるサービスや料金の問題をネットワーク社会やネットワーク経済のインフラのあり方として考える場合は、既存の産業の枠組や供給側の都合によるのではなく、利用者ニーズに迅速かつ柔軟に対応し、利用者にとっての価値を高められるような産業的な新しい枠組みを、利用者とのインタラクションを重視しながらいかにつくり出していくかがこれからの方向だと思っています。


From: 公文 俊平
 Subj:【46】定額・低額インターネットを社会が欲しているか?

シンガボールでDSLが伸びない原因については、会津さんが詳しいはずです。アルカテルの大型交換機との相性が悪く、ほとんどデモでもまともに動かないという話を聞いた記憶があります。−>会津さん、フォローをよろしく。

【32】中村伊知哉
いま料金とシステムに議論が集中していますが、いいもの作って安くしても使われない、とすれば大変。そもそも社会が欲していないものなのか?インフラ部門としてはお手上げか?日本は、定額低額インターネットを社会全体が欲している、作れば普及する、という前提から話を始めているんですが、それはそれでいいんでしょうか。って聞くのは恐ろしいですけど。


From: 小林 偉昭
 Subj:【47】望まれる料金制度とは

インターネットの料金について、将来にすごい希望をもって勝手な意見・期待を書かせてもらいます。

1)電話は電話、インターネットはインターネット。本質的に違うものとの認識を持ちたい。
共存は可能であるが、電話の延長はあくまで電話。電話ネットワークはクローズネットワークで、人間が利用するときにエンドエンドで利用できる(回線交換)ようになる。音声(声)が主体。

これをマルチメディア利用(人間がどれだけ帯域を使いきれるのか不明)に改良している。改良、改善の世界。インターネットにも使えないかと改良している?電話の発想の延長で料金がこのくらいであればいいと言うのでは、本当のインターネットの活用ができないし、新しい発想も出てきにくいのではないか。

インターネットはオープンネットワークで、コンピュータ間でのエンドエンド利用に使われ、コンピュータの進歩にあわせ無限と言っていいほどの帯域(新しい応用の可能性)を活用できる。人間はコンピュータに仕事を代行させたり、サービスを提供させている。オープンとはLANのようにいつでもデータを送信したり、受信できる事と思っている。

双方向性もインターネットの特徴の一つであるが、このオープンなネットワークであるというのも特徴だと思う。したがって、不当な侵入のようなことへの防御も必要。一般道路(無料)のようなものと考えたい。誰でもフリーに利用できるが、利用のルール(これは後のテーマ)も必要。

2)インターネットは、基本フリー(無料)ハイウエイ。付加サービスは有料でいい。
米国やカナダ、最近は欧州のNGIでもIPとWDMがベースになってきている。これはWDM,IP、ファイバ活用で情報ハイウエイがやすく構築できるからだと思っている。日本の1号線や2号線のような道路はいつ、誰が決めて、舗装してくれたのだろうか。無料、ただで利用できるということには感謝している。しかし、なぜもっと広くできなかったのかと言う不満はあるが。

家を買うとき広い道路に面して、南向きの角地がいいとか思う。道路のないところ、あっても細い道路では家を建てようとはなかなか考えない。道路が先か家が先か。太い回線がただで利用できる環境であれば、そこに家を建てて、高速回線を自由に活用したい。インターネットは従来(電話)の改良ではなく、新しいもの、革命くらいのものとの認識を持ちたい。

インターネットの応用も従来の発想の延長線上では海外に勝てるものはなかなか出てこない、不連続な新しい発想、飛躍が必要ではないかと思う。個人的には10年後は各家庭が2.4Gbpsくらいの道路(回線?と言うのか)がただで利用できる

ようになっていると思って、(利用料金を気にしないで自由な)飛躍の発想を楽しみたい。ただし、道路と家の間には出入り口のようなものがやはり必要になり、これは個人の好みでお金を遣わないといけないか。

2.4GbpsのWDM対応ルータのようなものが必要になり、これも5千円くらいで買えるようになるのでは。日本の技術力、実行能力、決断に希望と夢を持ちたい。セメント道路ができて、なぜファイバ道路ができないのだろうか。


From: 藤原 洋
 Subj:【48】定額・低額インターネットを社会が欲しているか?

【32】中村伊知哉
日本は、定額低額インターネットを社会全体が欲している、作れば普及する、という前提から話を始めているんですが、それはそれでいいんでしょうか。って聞くのは恐ろしいですけど。
についてコメントさせて頂きます。

インターネットは、明らかに産業革命のコアテクノロジーであり、このための環境を整備できるかどうかが、今後の日本の経済危機からの脱出の糸口であると思います。でも、もう一つ重要なのは、インターネットのための環境整備だけでは、不十分で、官庁、学術、産業の各分野における仕組みと3つの関係を再構築することが必須であると思います。道路と自動車だけ作っても豊かなクルマ社会は、こないわけで、物流システムの再構築、さらには、環境問題への取り組みなどが必要なように、一面だけの施策では、とても歪んだ社会になるでしょう。

重要なのは、産業革命の原動力の本質を認識し、これに合わせて、社会の仕組みを根本的に変えることだと思います。すでに、建設業界主導の物的・設備的経済の時代が終わり、続いて、回線交換網を基本とした通信機業界と、メインフレームを基本としたコンピュータ業界が終わりました。最近のゼネコン、総合電機メーカーの決算をみても明らかです。時代は、インターネット時代、すなわち、公共事業主導社会(設備社会)から、消費者ニーズ主導社会(人間社会)へと転換が起こっているフェーズなのではないでしょうか?

この転換が、行われなければ、日本が先進国群から脱落するだけの話だと思います。例えば、NTTや電力会社の調達に依存度の高い企業よりも、消費者を直接つかんでいる企業は、今日でも収益力が衰えていないわけで、ここらへんに、日本型インターネット時代構築の方向性があるように思えます。


From: 会津 泉
 Subj:【49】定額・低額インターネットを社会が欲しているか?

【46】公文 俊平
シンガボールでDSLが伸びない原因については、会津さんが詳しいはずです。アルカテルの大型交換機との相性が悪く、ほとんどデモでもまともに動かないという話を聞いた記憶があります。−>会津さん、フォローをよろしく。

自己紹介の後、すっかり沈黙していたのですが、急にフラれたので、フォローします。

とまれ、シンガポールでは、国家プロジェクトであるシンガポールONEの旗の下、ADSLが一昨97年11月から商用提供されています。しかし、シンガポールONE全体のユーザー数はせいぜい数千人の下の方と聞いています。ADSLサービスのMAGIXも、正確な数字は発表されていないのですが、たいしたことないようです。数千人いっていないのでは、と思います。最近突然増えているとすれば、つかんでいないのですが、たぶんそんなことはないでしょう。

原因はいくつか考えられますが、まず基本コンセプトが、電話会社的な高速アクセス・サービスだということです。どういうことかというと、
1契約=1「回線」=1モデム=ユーザー=1PC
という公式です。個人が数メガを使うという前提です(最大8メガ出ることになっています)。

ADSLモデムのパソコンとの接続のインタフェースは、ATM仕様に限定されています。つまり、ADSLモデムを買うと、パソコン側にも25ピンのATMカードを買わなければなりません。イーサネットは使えません。これが、決定的ですね。数台のPCをシェアすることはできない、のです。これではSOHOもできない。会社で使えない。

ADSLモデムに加えて、専用ATMカードと、特別仕様のMEPEGカードが必要です。これで合計399Sドル、日本円だと、2万5千円、です。たいして高くない、と思われるでしょうが、ユーザーはそう思わないようです。Magixという専用アプリケーションで、ハリウッド映画のVODやTVニュースなどの番組が用意されています。ATMプロトコルでビデオサーバーに直接アクセスできるというものです。

それとは別に、通常のインターネットに高速でアクセスできるサービス、スピードネットがあります。この場合、サーバーが変わるので、いままでのアドレスは変更しなければなりません。それぞれのパフォーマンスが本当のところどの位なのか、直接見たことはないのですが、「遅い」ということはよく聞きます。

ビデオサーバーは、全ユーザーの10%の同時アクセスまでを前提にサポートしているといいます。これは、ATMのネイティブプロトコルを使うので、IPではないと思います。IP=インターネットについては、公文先生【46】もちょっと書かれていますが、メインの交換機、アルカテル1000というATM交換機とIPの相性が悪いと聞いていて、これもかなり混雑気味だといいます。IPネット部分がBGP4というインターネットの標準プロトコルではなく、ルーティングの効率が良くないと言われています。どちらにしても、少なくとも、ADSLだから速くて快適だということを、ユーザーから口コミで直接聞いたことは全然ありません。

アクセス料金は、月額60ドル30時間まで、120ドル60時間、と2種類あり、これは今年の限定割引料金のようです。4000円と8000円、シンガポールの物価を考えると、けっして安いとは感じられない料金です。ただし、利用時間がそれぞれ30、60時間を越えると、1時間に3ドル(前者)、または1.25ドル(後者)払わなければなりません。

ビデオオンディマンドなどの特別番組を使わず、インターネットだけだと13時間利用で月額35ドルです。この場合は、MPEGカードも不要で、ハードも98ドルです。通常のダイヤルアップだと、13時間で9.5ドル、35時間で24.5ドル(今年から)、超過は1時間3ドルです。これにはダイヤルアップ中の電話料金も含まれる(事実上無料)になったのです。

なお、デモでまともに動かなかったのは、ADSLではなく、ケーブルモデムの方でした。1年ちょっと前、97年12月のことで、シンガポールONEの基幹インフラであるATM高速ネットサービスを提供する1-NETという会社で、社長とCTOの前で、もっとも人気あるサービスを見せて、と頼んでニュースオンディマンドをデモしようとして、15分待ったけど、何も出てこなかったのです。その後、私ではなく、別の知人がやはり同じリクエストをしたところ、30分出てこなかったとも聞いています。信じられない話ですが。

要は、まず、シンガポールONEの基本コンセプトにIP=インターネットはまともに位置付されていないこと、ユーザーの本当のニーズを汲むのではなく、事業者の勝手な押しつけ(ビデオオンディマンドやニュースオンディマンドなど)が強すぎること、料金体系、技術体系が、やはりユーザーにフィットしていないこと、など、スレ違いばかりが目立つのです。

インターネットがすいすい使えるのなら、ともかく、不要なサービスに余分な料金を払おうという人は、数少ないのでしょう。しかも、増えるとそれだけ投資が必要になりますから、そう簡単にも増やせない・・・・。こんな図式でしょうか。かなりドクダンとヘンケンで書いていますので、そこは割り引いてお読みください。最新状況の取材をしないと、と思っています。


From: 尾野 徹
 Subj:【50】NTT独占?

公文先生【14】の遅れた日本にチャンスがやってきた、「後手の先手」作戦で、光ファイバーをアメリカより先に(ISDNの時のように)使いこなしてしまおう、という発想はいいですね、つい、ニヤリと笑ってしまった。ということで、小池さん【21】がおっしゃるようにNTTの光ファイバー貸し出し義務論は大歓迎です。NTTは卸しのみ、自らはサービスを禁ず。これは新しいサービスが次々と出てくることでしょう。

また、今の日本の景気刺激策・情報化投資で「光ファイバー敷設」とよく言われますが、あれは単にNTTさんへの優遇投資にしか聞こえない、、、そういった投資をより本格的に景気に活かすためにも光の卸し制度を明確にすべきだと思います。

しかし、その卸し部門をもどこかと競合させたいです。大分で2002年のワールドカップサッカー開催等をにらんだ新しい団地計画があるのですが、そこでNTTさんの光を借りてCATVを計画するような話があったのですが、料金が高くて従来通りでないとCATVが引けない、という結論です。(東京単価ではないかなぁ。)

やっぱり一社独占というのは電力会社同様、よくない。MCIワールドコムがやってきそうにない地方都市では何か考えないといけませんが、小池さん【42】の地域電話市場に参入するCLECSのことが気になりますね。

【42】小池良次
最近は米国でもCLECS(=地域電話市場に最近参入した競合通信事業者のこと)がだんだんと伸びてきました。ある電話会社は独占的な地位にある地域電話会社(たとえばRBOCs)より良い電サービスを企業向けに提供するかわりに高い料金を取っています。またある会社は地域電話会社が十分に手の回らない公衆電話事業に特化して良いサービスを提供しています。

とありましたが、そのようなことを考えた企業はどこが母体となったんだろう?どういった資本がそのような挑戦を試み始めたんだろう、、、気になる、、、。


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