セッション1
「ネットワーク経済と情報通信インフラ」
料金問題4
| From: | 飯坂 譲二 |
| Subj: | 【31】望まれる料金制度とは |
【26】佐々木かをり
料金についてですが、東急ケーブルのインターネットサービスにはいりましたら、月3200円定額で、使い放題。家の中にLANをしいて、自由に使っています。電話と関係ないことと、いくら使っても同じという事で、子供ともゆっくりインターネットを楽しめるようになりました。
日本のCATVの現状をよく知りませんでした。私も同じ料金でCATVにつなぎ家庭内LANも楽しんでいます。これが普及しつつあるのならば、電話料金を論じても意味がないでしょう。同じものを享受できるなら、誰でも、料金の安い方にいくのは経済の原則です。
| From: | 中村 伊知哉 |
| Subj: | 【32】定額・低額インターネットを社会が欲しているか? |
【25】大木登志枝
皆様のおっしゃっている定額で低額という状況がシンガポールにあるようですが、利用者が増えないようです。パソコンの普及率も日本より高いし、英語が公用語になっているのに。最近緩くなったとはいえ情報規制があるし、コンテンツの内容に問題があるのかもしれません。中国人は口コミが好きとか、文化的なこともあるのかもしれません。
いま料金とシステムに議論が集中していますが、いいもの作って安くしても使われない、とすれば大変。そもそも社会が欲していないものなのか?インフラ部門としてはお手上げか?
日本は、定額低額インターネットを社会全体が欲している、作れば普及する、という前提から話を始めているんですが、それはそれでいいんでしょうか。って聞くのは恐ろしいですけど。
| From: | 中村 伊知哉 |
| Subj: | 【33】NTT独占? |
【21】小池良次
僕はやっぱりNTT独占の弊害を取り除くことを議論しなければ「安くて早いインターネット・サービス」は実現しないと思います。
批判合戦を避け建設的な提言をめざすためにオブラートに包んで議論しようとしても、やはりNTTというメインディッシュにいちど手をつけておかないことには満腹しないでしょうね。やりましょうか。
・規制緩和は既得権者(役人からみれば業者という身近な存在)の利益を破壊しますから、規制強化するよりも調整に苦痛を伴う場合があり、官僚は緩和にしろ強化にしろどっこいどっこいのハラぐくりを要します。アメリカと異なり、立法府や司法があまり関心を払ってくれないので、気楽に緩和したり強化したりできないプレッシャーもあります。
・私は役人のころは部内ではゴリゴリの緩和屋でした。他方、日本のメディア制度が緩すぎると思う面もいくつかあり、その多くは安全保障や文化交流に関して外交カードが切れないという分野の話なので本件とは離れます。ただ通信事業規制については、日本の制度が「緩すぎる」とは思いませんが、少なくともアメリカと比べても決して「きつい」とは思いません。というか、アメリカは誰がどんな規制をしているのか私には全貌すらつかめません。
・NTT再編成はNTTグループ全体にとってメリットがありますから実現します(反論承知)が、もしアクセスライン開放がNTT全体にとってメリットがないのであれば、政府や議会が強権発動して実現するのは容易ではない。日本政府は有力な経済セクターの反対を押し切って政策を実現するだけの裁量を持っていない(反論承知)。本件、ローカル会社が特殊法人である意味を再考することを迫る問題。
| From: | 古川 泰弘 |
| Subj: | 【34】料金設定 |
【30】飯坂 譲二
家計の可処分所得に占める情報出費の割合、仮に情報エンゲル係数なるものを導入したらいかがでしょうか。多分1%以下の家庭、1−3%程度の家庭、3%以上の家庭にわけると、その家庭のネット度になりませんか。
普及を考える上においては、技術でなく家庭が払える範囲を決めてから可能な技術を考えることに賛成です。逆に、家庭や国が払えないならば、インターネットの普及は第三者に道を譲るしかないでしょう。
無理にやれば、家計が破綻します。既に国は赤字ですが、一般の家庭の生活にどの程度のネットワーク経済のインパクトを与えることを目的としているか。例えば、財布の中身の50%をネットワーク経済に移行させ、生活できる社会を最終目的とするのか、電話や情報通信の通信インフラ整備の実現か。ネット度という尺度はいいです。
| From: | 小池 良次 |
| Subj: | 【35】NTT独占?(日米比較) |
【33】中村伊知哉
批判合戦を避け建設的な提言をめざすためにオブラートに包んで議論しようとしても、やはりNTTというメインディッシュにいちど手をつけておかないことには満腹しないでしょうね。やりましょうか。
ぼくもNTTや政策当局を批判して気晴らしをする気持ちはもうとうありません。でもおっしゃる通り、メインディッシュを飛び越えてデザートに行くわけには行かないような・・・
【33】中村伊知哉
・規制緩和は既得権者(役人からみれば業者という身近な存在)の利益を破壊しますから、規制強化するよりも調整に苦痛を伴う場合があり、官僚は緩和にしろ強化にしろどっこいどっこいのハラぐくりを要します。
アメリカの規制当局は相当強引だと思っています。PCS(デジタル携帯電話)の事業免許入札では政策当局が煽りすぎて、高額で落札したベンチャー企業がライセンス料を払えなくて倒産した例もあります。血を流す行政ですよね。恨みを持っている企業はいっぱいいますよ。ただ、おっしゃる通り議会が支援しているから、こんな無理ができるんでしょう。
【33】中村伊知哉
・NTT再編成はNTTグループ全体にとってメリットがありますから実現します(反論承知)が、もしアクセスライン開放がNTT全体にとってメリットがないのであれば、政府や議会が強権発動して実現するのは容易ではない。
アメリカでもアクセスライン開放では、丸3年政策的に頓挫しています。ですから日本でも容易ではないのは良くわかります。また権益構造を大事にするという意味でアメリカも程度の差があるだけで同じだと思います。アメリカは権益構造が対立関係(競争)で成り立ちますが日本では、それが無いみたいに感じますが。
| From: | 関口 和一 |
| Subj: | 【36】望まれる料金制度とは(日米比較) |
オブザーバーの駒さんという方からのご意見です。
これは先日開催されたNET&COMでも議論されたことですが、
・アクセスポイントまでのアクセス回線料金(主に市内電話料金)
・国内バックボーン料金
・国際間アクセス回線
に分けて個別に議論いただく方が、現状が明確になり、かつ算定根拠も見えてくるのではないでしょうか?一体どの部分のコストが日米比較で高いと議論されているのでしょうか?
特にNTTが独占しているアクセス回線に関する問題と、これまたアメリカに一方的に押しつけられている日米間の構造問題まで踏み込んでいただきたいと思います。アメリカは他国にコストを押しつけることによって、安価を維持しているに過ぎないかも知れません。また、行き着くところ、情報発信の質・量(=コンテンツ)による市場支配構造が見えてくるのではないでしょうか?さらに、単に個別企業の努力を超えた、日米の政治力学も反映されているわけです。
| From: | 中村 伊知哉 |
| Subj: | 【37】論点の提起 |
家計がいくらネットワークに支払えるか、ネット度は、という議論になってますので、関連して横に広げてもいいでしょうか。
議論の中でも見られる通り、ネットワーク経済といってもecだけでなく、医療、教育、行政のネットワーク化も伴って社会経済活動全体のネットワーク依存度が高まっていくわけですが、この資金フロー全体をどうするか、ということを一度考えておいていいんじゃないでしょうか。
・新しいインフラを作るために家計はいくらなら出すか、
というミクロの視点だけでなく、
・ネットワーク経済は全経済活動のどれくらいをまかなうか
・それらに占める家庭、企業、公的セクターのバランスは(誰がどういう比率で負担する経済か)
・その中でインフラ維持/構築の取り分はどの程度が妥当か(コンテント9:ネットワーク1、とか。)
というアプローチで考えてみてもいいかな、と思った次第です。(たとえば政府もこういう腹づもりがないので、情報関連予算の折衝では通産や郵政は少なすぎると言い、大蔵は多すぎると言う。)
ちなみに、情報通信に関する資金負担について、手元に正確なデータがないので記憶に頼りますが、以下のようになると思います(間違いあれば訂正下さい)。
1)家庭のメディア支出
全消費支出に占める情報関連支出は5.4%程度。通信、テレビ受信料、教育娯楽耐久財、書籍新聞、映画入場料など。この数値は、収入が上がるにつれ低くなっていたと思います。過去20年とってみても、4.7-5.4あたりを推移していたはず。これに教育費やこづかいを含めると18%位になります。(総務庁家計調査年報。ネットワークからコンテントまで込みの数字ですね)
2)企業のメディア支出
A)情報化投資
全投資に占める比率15.8%(アメリカは33%)(通商白書でみた数字。96年度だったと思います)
B)広告費
5兆円(アメリカは20兆円)(企業からコンテントに出される支出の一部ですね)
多メディア化が進んでも家計支出があまり増えていない、企業の情報化投資がアメリカに比べ劣る、等の状況は最近変わりつつあるのでしょうか。でなければ、どうクリアーしていけばいいのでしょうか。
| From: | 藤原 洋 |
| Subj: | 【38】NTT独占?(日米比較) |
アメリカの競争原理導入は、日本には当てはまらないということで、以下に意見を述べます。
【21】小池良次
米国では連邦通信委員会が新通信法(251、271、706条)を盾にとって、独占的な地域電話会社が自社でxDSLサービスを提供できないように圧力を掛けています。これは電話での市場独占を梃にxDSLなどのサービスも独占されると競争原理が導入できず将来にわたって「安くて早いインターネット・サービス」が実現しないからです。
この例を日本に当てはめてみると、
1)いずれにせよNTTのネットワークを使わなければ日本で本格的なxDSLサービスは立ちあがらない
2)しかし、NTT本体で事業化されるとxDSLなどの次世代高速サービスが独占される(これは実際に引きこみ回線を持っているNTTの強みです)
3)そこでNTT本体にはxDSLの卸し売りに徹してもらい、実際にお客(企業や個人)さんに売るのはISPや他の通信事業者(長距離、国際、セルラー)にやってもらう。つまりサービスのアンバンドルです。この場合、サービスの切り売りだけでなく、電話線自体の貸し出し(ドライカッパーの開放)を含める。
4)光化でもこの原則を適用し、光ファイバーを家まで敷設してもNTTが高速サービスを独自に提供してはならない。
アメリカRBOCの設備とNTT設備には、技術仕様の相違があることとネットワーク技術基盤に大きな格差があります。アメリカと同等の開放モデルは、技術責任が不明確となることと、NTTの収益力の低下をもたらし、弱い通信事業者を多数作ることにしかならないと思います。通信政策の基本は、消費者メリットを引き出すために、国際競争力を備えた強い事業者を育成することだと思います。これまでの85年以後の日本の通信政策は、弱い事業者を産み出した構造になっており、ネットワーク産業の成長を阻害しているのが実状だと思います。
| From: | 藤原 洋 |
| Subj: | 【39】望まれる料金制度とは(日米比較) |
日本の通信料金が高いのは、事実ですが、土地やその他の公共料金の引き下げを含めて議論すべきで、単純なアメリカ比較論では不十分と思います。バックボーンとアクセスラインの競争は、実現手段の相違に基づく競争原理の導入が急務であると思います。ツイスト線、同軸、光、無線という競争を成立させることが重要だと思います。
【36】駒 勤
これは先日開催されたNET&COMでも議論されたことですが、
・アクセスポイントまでのアクセス回線料金(主に市内電話料金)
・国内バックボーン料金
・国際間アクセス回線
に分けて個別に議論いただく方が、現状が明確になり、かつ算定根拠も見えてくるのではないでしょうか?一体どの部分のコストが日米比較で高いと議論されているのでしょうか?
特にNTTが独占しているアクセス回線に関する問題と、これまたアメリカに一方的に押しつけられている日米間の構造問題まで踏み込んでいただきたいと思います。アメリカは他国にコストを押しつけることによって、安価を維持しているに過ぎないかも知れません。
また、行き着くところ、情報発信の質・量(=コンテンツ)による市場支配構造が見えてくるのではないでしょうか?さらに、単に個別企業の努力を超えた、日米の政治力学も反映されているわけです。
| From: | 藤原 洋 |
| Subj: | 【40】NTT独占 |
現時点でのアクセスラインの強制的な開放の効果は、あまり期待できないと思われます。何故なら、技術と経営資源の限られた弱い通信事業者間の競争をもたらすことにしかならない。競争とは、技術的な競争力、競争体質を備えたプレイヤーが揃って初めて成立するもので、設備だけを分配しても効果は期待薄だと思います。
【33】中村伊知哉
・規制緩和は既得権者(役人からみれば業者という身近な存在)の利益を破壊しますから、規制強化するよりも調整に苦痛を伴う場合があり、官僚は緩和にしろ強化にしろどっこいどっこいのハラぐくりを要します。アメリカと異なり、立法府や司法があまり関心を払ってくれないので、気楽に緩和したり強化したりできないプレッシャーもあります。
・私は役人のころは部内ではゴリゴリの緩和屋でした。他方、日本のメディア制度が緩すぎると思う面もいくつかあり、その多くは安全保障や文化交流に関して外交カードが切れないという分野の話なので本件とは離れます。ただ通信事業規制については、日本の制度が「緩すぎる」とは思いませんが、少なくともアメリカと比べても決して「きつい」とは思いません。というか、アメリカは誰がどんな規制をしているのか私には全貌すらつかめません。
・NTT再編成はNTTグループ全体にとってメリットがありますから実現します(反論承>知)が、もしアクセスライン開放がNTT全体にとってメリットがないのであれば、政>府や議会が強権発動して実現するのは容易ではない。日本政府は有力な経済セクターの反対を押し切って政策を実現するだけの裁量を持っていない(反論承知)。本件、ローカル会社が特殊法人である意味を再考することを迫る問題。
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