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セッション2

「電子商取引が切り開くネットワーク経済」


政府と民間の役割

From: 関口 和一
 Subj:【1】論点の提起

日本の課題【20】小林知代
関口さんのご指摘通り、米国政府はいかにお金をかけないでECへの取り組み方をもりあげてきたかは重要なポイントだと思われます。特に、米国では、「ビジネスライク・ガバメント」のスローガンのもと、民間企業のようにクリエーティブに「Do More With Less」に取り組んでいます。しかし、その一方で、次世代インターネット技術へのR&D費を投入し、長期的技術開発の必要性は認めております。

思えば、現在の情報技術における米国ペンタゴンの役割は大きく、インターネットはもちろんのこと、タイムシェアリング、EDI、CALSなど、次々に基盤技術の開発につながるような貢献を果たしてきております。国防予算にお金をかけられない日本が、どうやって情報産業をもりたてる仕組みをつくることができるのか、、、これは難しい課題だと思います。

「日本の課題」のスレッドがありますが、少し解決手段をにらむ意味で、以上の小林さんの「ビジネスライク・ガバメント」から発し、「政府と民間の役割」というスレッドも立ち上げたいと思います。この会議には日本政府の方にもはいっていただいていますが、今年こそ日本で電子商取引を本格的に立ち上げるために、政府は何をやるべきなのか、民間はどうするべきなのか、国内外の比較を交え、もう少し議論したいと思います。

小林(知)さんや校條さん、岸上さん、カナダ政府に働く飯坂さん、日米を頻繁往復している程さんや勝屋さん、どなたでも、このあたりをどうお考えになっているか、特に具体的事例を交え、ご意見をいただけないでしょうか?


From: 築地 達郎
 Subj:【2】政治家と政府は「消費者主権宣言」を

政府は何よりも先に、「消費者主権宣言」を行うべきだと思います。つまり、消費者こそが経済社会の主権者なのであって権利とともに義務も負うという考え方です。あるいは政治家の仕事かもしれません。

これはある財界人に教わったのですが、米国経済が現在の隆盛に至った原点は1962年のケネディによる「消費者主権宣言」であったという説があるそうです。ケネディはあの有名な就任演説「国家に何をして欲しいかではなく、あなたが国家に対して何ができるかを考えよ」を残していますが、その1年余り後の議会演説で消費者主権とその4原則を述べているそうです。

4原則とは「安全が守られる権利」「選択の権利」「知る権利」「知らされる権利」だそうです。一つ目は今、PL法という概念に結実しています。つまり、消費者は自分の頭で考えて行動できる主権者として振る舞うことを求められる一方で、上の4つの権利は政府が責任を持って守るという決意表明だったようです。

今、日本ではサプライサイド経済政策「レーガノミクス」がもてはやされていますが、米国の場合は消費者の意識改革に四半世紀近くを費やした後に、サプライサイド改革を行ったからこそ、リスクの分散化がうまくいったのではないでしょうか。サミットの各議論をしなければならない底流には、日本人一般の主権者としての感覚欠如がいずれも存在しているように思います。大手メーカーが与えるものを唯々諾々と消費する消費者が大半を占める限り、日本のエレクトロニックコマースは魂の入らないものであり続けるような気がします。


From: 校條 浩
 Subj:【3】政治家と政府は「消費者主権宣言」を

根拠はありませんが、シリコンバレーから日本を眺めると、日本社会は「愚民政策」が徹底していると思います。消費者は「無能」だからよけいなことは知らせなくてよい、選択肢など必要ない、といった考えです。自由と自己責任の対極にあるパラダイムではないでしょうか。

インターネットによるコミュニケーションやECが普及すると、消費者が「よけいなこと」を知るようになるので、困る人が出てくるのです。従って、ECをドライブできるのは、新興企業か既得権益からはみ出していた企業となるでしょう。

【2】築地達郎
政府は何よりも先に、「消費者主権宣言」を行うべきだと思います。つまり、消費者こそが経済社会の主権者なのであって権利とともに義務も負うという考え方です。あるいは政治家の仕事かもしれません。


From: 古川 泰弘
 Subj:【4】政治家と政府は「消費者主権宣言」を

【2】築地達郎
政府は何よりも先に、「消費者主権宣言」を行うべきだと思います。

消費者主権宣言というのは賛成です。インターネットのインフラのあり方として、PC以外のデバイスの普及もこれに関係すると思います。特定サービスしか利用できない機器ではPCで斬新なソフトウェアが誕生するような余地が残されない。Linuxの動きはそれを証明しています。最近はそれもできないようなROMに焼き付けたOSが動きだしていますが、それも選択枝の一つ。

与えられた情報機器を使いこなせばいいだろう、という発想は「愚民政策」をとっていると解釈されてもしかたないでしょう。消費者が考え、そして交流する場を提供する意味からも、消費者主権を打ち出す必要があると思います。消費者主権といっても、これはメーカーにとっても利点があります。優れたビジネスが誕生すれば対応する製品が求められます。


From: 飯坂 譲二
 Subj:【5】政治家と政府は「消費者主権宣言」を

【2】築地達郎
4原則とは「安全が守られる権利」「選択の権利」「知る権利」「知らされる権利」だそうです。一つ目は今、PL法という概念に結実しています。つまり、消費者は自分の頭で考えて行動できる主権者として振る舞うことを求められる一方で、上の4つの権利は政府が責任を持って守るという決意表明だったようです。

結局、一人一人、個としての人間のあり方になるような気がします。自分で情報と集め、自分でその情報を分析し、判断、決断していくという機能がネット社会には不可欠でしょう。そのような教育も、育てられ方もされていないことに問題の根元がありそうです。


From: 加藤 幹之
 Subj:【6】民間主導を前提に協調が必要

<要約>
政府の関与の必要な部分と、民間がやる方が効果的な部分を整理すること。政府の関与についても、民間から意見が言える環境を作って行くこと。その意味で、民間主導が前提と言える。

<本文>
電子商取引に関した法的問題を見ると、例えば税金の問題は、明らかに政府の関与する問題です。政府の基礎はこれで作られている訳で、そこで民間が直接ガイドラインを作るというようなことは無い訳です。法によって人為的に与えられた排他的権利である特許、著作権等の知的財産権もこれにあたると思います。刑事規定とか、消費者保護の強制的な規定もこの類でしょう。

一方、例えば成人映画の基準とかのいわゆるレーティングや、プライバシー保護の自主的ガイドラインなどは、民間の自主規制が(効果については既にこの場でも議論されていますが)重要な役割を持つ分野だと思います。

インターネットのように今後の技術や社会活動への応用がまだまだ未知数である分野については、政府が始めから関与して規制することは慎重にすべきだと考えます。ある時点においての技術や現象をもとにして規制したことが、将来どういう影響を持つか計り知れないからです。一端規制ができてしまうと、それを変えるのには、実は新しい規制を作る以上のエネルギーが必要な場合もあると思います。

最初に書いた、税金のように、本来政府が規制(立法)する分野であっても、民間人はどんどんルールのありかたにコメントしていくべきだと思います。直接の影響を皆が受ける訳であり、それよりもさらに、日々電子商取引問題を扱っている民間の方が実際の問題に詳しいことが多いからです。欧米では、多くの問題に民間グループが関与しているのは、ご承知の通りです。このような意味で、民間主導、政府と協調というのが原則だと思います。

日本でもご承知の方が多いと思いますが、昨年10月のオタワでのOECDの会議の為に、民間の5つの世界的な団体が協力してA Global Action Plan for Electronic Commerceと言うかなり分厚いペーパーを作りました。このペーパーでは、政府が取るべきアクション、民間が取るべきアクションを、いろいろな問題に分けて議論しています。

この5つのグループは、その後、引き続き協力してAlliance for Global Business(AGB)という名前で活動しています。上記ペーパーは、AGBのメンバーの一つであるGIIC(www.giic.org)でAGBの活動を見ていただくと、ご覧いただけます。


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