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B. EC部会

   「エレクトロニックコマースの新展開 ―経済構造改革へのシナリオ」


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1998年2月16日〜2月18日


From:三石 玲子
Subject: [00092] Re:EC発展のための解決策


From: 田中 辰雄
Subject: [00089] Re:電子決済(電子マネー)<-金融でのEC

2)マーケティングができていない現状の根本的な解決策はどこにあるんでしょう
田中さん、いつも名交通整理ですね!
さておたずねの件ですが、2つの視点があると思います
●構造的な問題〔解決には長い時間がかかる)
●ビジネスノウハウの蓄積の薄さ(短期的にキャッチアップできる)
今日は前者の方ですが次の点が必要だと思います。(ECの発展に必要なこと)
1)ビジネスの重心の大から中小へのシフト
→これは少しずつ出現中
2)売り手側のリーダーの出現
→これは前から言っていることです。今はリーダー不在。
3)消費者側でのコアのユーザー層の形成
→アメリカの雑誌を見て笑ってしまったのですが、スーパーリッチはネットで物なんか買わない、買っているのはマージナルリッチだ〔底辺リッチ)だという説。底辺とはいえ夫婦共稼ぎ。1人あたりの年収は10万ドル。時間はないが金は有る。好みはうるさいという層。そういえば日本にこういう層はいませんね。これは女性の労働力率のM字型カーブがいつ底上げするか・・なんてことと関わってくるから日本ではちょっと時間がかかりそう。
4)行政主導型実験志向からの脱皮
→これは手法としてはちょっと古いし、非インターネット的ですね。確かに企業の投資の引きがねになったりはしていますが、一方で実験故の低迷も目立ちます。それに各省で同じことをしているのはこの行革の時代に税金のむだ遣い!
5)センス、個性、自己主張、起業家精神を排斥しない企業風土の醸成
→日本ではこんなものが4点セットになっていたら間違いなく窓際族。これも改革には時間がかかりそう。中小企業でこそこういうものが育ちそうですね。
6)お母さんの意識改革
→今の学生は多様な選択肢を求めるようになったが、いざ就職となるとお母さんに泣きつかれ、安全な道を選んでしまう。お母さんは自分の旦那がどうも幸せそうではないと思っているが確信がもてない。でも女の人は実利的だから、ベンチャーの成功例が排出すればコロっと意見を変えますよ。これに期待しましょう。
7)企業人の生活感アップ
→日本の企業人は自らも生活者でありながらいざ売り手側に回るとその回路が閉ざされてしまう。この悪例がEC市場でしょう。これは働くことの価値観、スタイルに関わる問題で時間がかかりそう
8)技術者教育の改革?
→すごい技術を持っていても消費者向け市場導入になると手も足もでない企業をたくさん知っています。これって7)とも関わる問題で何か問題があるのでは?
9)ECの教育体系の確立
→ECに関しては総合的な視野が必要では?デザインを見る目、哲学、心理学等も合わせたカリキュラムの体系があるといいですね。
10)モールモデルからの脱皮
→これは短期的課題ですが、あまりに日本的なので。モールで成功するシナリオはごく限定的ですし、何もサイバースペースでメダカの学校みたいに群れなくてもよいと思うのですが。他のビジネスモデルを追及しましょう。
●以上を考えると30年はかかります。これはEC活性化であるとともに「日本再生」のシナリオでもあります。だから私は悲観論なのです。

From: 田中 辰雄
Subject: [00093] Re:EC発展のための解決策


田中辰雄です。
三石さん、
 早速のECの問題点と解決案、どうもありがとうございます。
いろいろ問題があるもので、30年かかるとの悲観論もむべなるかな、という感じですね。うーむ。
 「希望」としては、30年と言わず、なんとか5年くらいで解決する策を考えたいものですが・・・、どなたか妙案はないしょうか。
 何かコメント、フォローありましたらお願いいたします。

From: 森 洋一
Subject: [00094] Re:電子決済(電子マネー)<-金融でのEC


森@ユニシスです。
やっと米国出張から東京に帰ってきました。
下記については、言い出しっぺですので、田中さんの要請もあり説明を加えます。
B2BのECで全銀方式、J手順については何方もご理解頂いていると思いますが念のため補足します。大分古い話で記憶がボケているところもあり、違っていましたらどなたか修正して下さい。
全銀手順は専用線や公衆回線を用いた企業間の決済Protocolで上位はその決済情報を示し、下位は当初BSC、J手順は流通業界の受発注で下位は同様にBSCで、両者とも昭和50年代中に制定され広く普及しました。現在は全銀手順がTCP/IPを、J手順がX400などもSupportし始めています。しかしながらこれらは、@完全なオンライン型の大量Batch処 理であること、そして、A日本独自仕様であることの2点が課題になっています。
まずAに関しては、全銀・Jと業界バラバラでなく共通であることと、そしてProtocolとして当時のヨーロッパ標準であるEDIFACT、アメリカのANSI−X12等の国際化指向を目指して、数年前にCIIが制定されました。欧米ではこの問題は国連の下部組織に組み込まれ、EDIFACT一本に統合の方向で進みました。アメリカのX12は、どなたかの発言で自動車業界(AIAG)の規約が紹介されましたように、業界別にX12上でその業界独特の細かな取り引きが記述出来るようになっています。しかしながら実際に走り出しているX12をEDIFACTにするには大変な努力が入り、まだまだ時間のかかる状況にあります。ただ、EDIFACTに方向を決めていること、既に業界共通にX12の上で業種別の定義がなされている点は、大いに日本と状況が異なります。日本のCIIは制定し運用し始めたもののEDIFACTの国際化の方向と異なること、全業界が採用するという状況からは程遠いこと等あり、いずれはEDIFACTに進まざるを得ないのではないかと思います。
@に関するBatchかRealTimeかについては、全銀もJも、EDIFACTも、X12も少なからず別な次元の問題です。別な表現をすれば全銀やJ手順、またはCIIをEDIFACIにしてもReal Timeとはならないということです。ApplicationのProtocolをReal Time化し、TRXの発生の都度取り引きが行える状態にすること、ここがPointです。そしてまさにInternetECが本領を発揮出来るここが土俵です。
前回、Silicon Valley情報として紹介しました以下のようなProtocolはEDIFACTと矛盾するものでなく、この分野を規定する先端的な試みです。
OBI(Object Buying on the Interface)・・・・・・・これはOpenなECを実現するために必須のCatalog Accessに関する規約。
OTP(Open Transaction Protocol)・・・・・・・・・・・電子Money等TRXな処理間の標準を目指し、BTやMondex、CyberCash等が採用。
SCOR(Supply Chain Operations Reference)・・・多層のSupply Chain BusinessModelに 関する参照規約。
その他、パソコンのSupply ChainのためのECOM規約や、HL7といわれるHealthCareのSupply Chainの規約など種々検討されています。
ということで以上が状況理解の説明で、まずはここまでで何方かCommentを頂けると助かります。
その後、この件で興味があれば議論と言うことにでどうでしょうか。

From: 近藤 均
Subject: [00095] Re:電子決済について


近藤 均です。
この会議では、極力VISAの宣伝臭い話はやめようと思っていましたが、田中さんからご指名いただきましたので、神戸のプロジェクトのことを書きます。
昨年10月から神戸でICクレジットと、VisaCashをリアルモール、バーチャルモールのそれぞれで使うパイロットを実施しています。尾野さんに成果を認めていただいたのはうれしい限りです。
ある程度の成果が上がった理由の一つとして、プロジェクトの軸足がはじめから電子マネーにあったわけではなく、むしろICクレジットの方にあったのが良かったのではないかと思います。クレジットカードを現在の磁気ストライプ方式からICカードに切り替えることは、不正利用防止の観点からカード会社にとって多くのメリットがあると考えられます。これを行うためには、現在カード会社が持っているシステムや、ネットワークインフラへの負荷を最低限に押さえながらスムーズに移行させなければならず、神戸パイロ ットの目的の一つが、そのノウハウを得ることにありました。
ただ、クレジット機能のICカード化はカード会社側の都合であり、消費者や加盟店にとって直接的な影響のある話ではありませんので、顧客にとっての魅力を増やすためにVisaCash機能等を付加する必要がありました。このため、VisaCashだけのために専用の端末を作るわけでもなく、専用のシステムを開発するわけでもなく、全て既存のクレジットのインフラに載せるようにしたことが、かえって加盟店にとってもカード会社にとっても導入し易くなったと思います。現在の日本の店の限られたスペースの中で、クレジットカード端末の他に、電子マネー用の端末を置いてもらうことはまず不可能で、同一端末、同一回線で動かすことは店に受け入れていただくための最低要件といって良いと思います。
さて、パイロットを始めてみると、期待以上の取扱ボリュームが得られ、VisaCashを単なる付加機能として捉えるのではなく、新商品として考えても良いのではないかという欲張り根性が出てきています。VisaCashの価値の補充はこの4ヶ月で約6千件、買い物での利用は2万件にのぼっており、しかも毎日コンスタントに使われています。
ところで、これらはすべて所謂リアルモールにおける成果であり、ECとはほとんど関係がありません。VisaCashはカードと端末の間の暗号処理において電子マネー的な要素はありますが、リアルモールで使われる限りにおいては汎用プリペイドカードと呼んだ方が、商品性に忠実な呼び名と言えるかもしれません。
神戸のプロジェクトでは、リアルモールについてはある程度の成果が上がったものの、バーチャルモールについては、残念ながら日に数件の取引しか上がっておらず、技術実験的な色彩が強くなっていることは否めません。
はからずも、三石さん、田坂さんのご意見を裏付ける結果となっていることは事実であり、ECについて、技術論ではなくマーケティング論議が必要であることはまったく同感です。
ECのマーケティングについて、私は三石さんのように理論的な話はできませんが、個人的な体験談を一つご紹介します。実は私は身長が189センチで、デパートにあふれるほどの衣料品が売られていてもまず私の身体に合う服は売っていません。それでも仕事で着るようなスーツやワイシャツは、お金さえかければ不経済ですがオーダーメイドで対応できます。問題は下着や、パジャマ、トレーニングウェア等の普段着で、これらは打つ手がありません。ところが先日、当社のカリフォルニアのスタッフで、身長195センチの友人から突然E−MAILが入り、米国内で、背の高い人向けの普段着専用のサイトを見つけたとのこと。これは助かります。世界中に私より背の高い人は何万人もいるはずで、それだけで一つのマーケットが成立すると思うのですが、これはリアルモールでは採算に合わないでしょう。身長に限らず、これに似た商品、つまりマス商品ではないけれでも確実に市場のある商品を捜してみるのはどうかな、という気がしています。

From: 田中 辰雄
Subject: [00096] Re:電子決済(電子マネー)<-金融でのEC


田中辰雄です。
森さん、どうも解説ありがとうございました。
全銀手順、J手順など日本の問題点は、1)リアルタイム処理でなくバッチである、2)日本独自仕様である、とのことですね。考えてみれば昭和50年代に制定されたとすれば、この2つの特徴は当時としては当然と思います。問題は、1990年以降に急速に進展した情報通信の新しい流れ(オープン化・端末のインテリジェント化など)への対応が遅いということのように思えました。
また、標準化問題への示唆も含まれている印象を持ちました。
どなたかコメントはないでしょうか。
あるいは違う角度からの意見など、あればお願いいたします。
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近藤さん
神戸の実験についてのレポート、ありがとうございます。
 ICカードの弱点はリーダーの設置コストと思っていましたが、その点をかなり克服されたようで感心しました。イギリスのスィンドンでのモンデックスの実証実験は、実はあまりICカードが利用されていないという報告もあり、普及は難しいのではないかと思っていました。近藤さんのお話で、少し希望が持てました。
 今後はオンラインでの利用を期待いたします。その場合でも専用端末を置かなくて済むと普及が容易ですね。確か、フロッピーディスク型のカートリッジにICカードを入れて、普通のフロッピードライブでICカードを読めるようにする技術があったはずで、そういうのが助けになるのかもしれません。
 身長が高い人のためのお店というお話、興味深く拝見しました。確かに地理的商圏を考えなくて済むインターネットでは、非常に限定されたグループへのマーケティングは有望ですね。どんなに限定されたグループでも日本全体、世界全体では大変な数になるわけですから。

From: 飯坂 譲二
Subject: [00097] Re:電子決済(電子マネー)<-金融でのEC


From: 田中 辰雄
Subject: [00084] Re:電子決済(電子マネー)<-金融でのEC

(3)企業間取引での電子マネー利用
ちょっと前の新聞に、日立がグループ内の取引をネッティングすることで、銀行への手数料支払いを減らすという記事が載りましたが、これは閉じたグループ内での一種の電子決済と見なせないこともありません。このような動きがさらに広がることはないのでしょうか?
私は国家公務員ですが、勤務先のクレジットカードを持っています。
私の予算の範囲内で、月額一定限度、年間予算範囲ないで公の買い物ができ、毎月決済しています。
このシステムのお陰で、購買部の人が要らない事、必要なものが直ぐ手に入ります。大口の決済は許されていませんが、事務量は相当減ったのではないでしょうか。

From: 飯坂 譲二
Subject: [00098] Re:金融でのEC<要約>


飯坂 譲二
金融には素人ですが、エンド・ユーザの立場でいくつかコメントします。
From: 田中 辰雄
Subject: [00083] Re:金融でのEC<要約>

目次
1)E-tradeについて
2)ホームバンキングについて
3)電子決済について
1)E-tradeの日本での可能性について
否定的材料
・日本の証券市場は個人向けにできていない。情報が開示されておらず、証券会社の個人向けサポートも悪い(小池)
これまでの証券・銀行・大蔵省のメンタリティーではe−tradeの前提を満たしていないいわけですから、このままですと勿論普及しないと思いますが、e−tradeの要件を満たした外国金融機関がなだれ込んで来た場合、多分一般投資家はそちらに流れるでしょうし、今後の金融機関のあり方を考えると、個人投資家をふくめ、情報の公開、ユーザサポートの悪い金融機関は淘汰されると思います。
もし、長い目でそれぞれの金融機関が存続を願うとすれば、情報公開や個人向けの情報サービスを避けて通れない筈です。
From: 田中 辰雄
Subject: [00083] Re:金融でのEC<要約>

・日本の証券市場は自由化が遅れたために業務がアンバンドルされておらず、バックオフィス業務が分離されていない。いわばOSにあたる部分がアンバンドルされていないわけで、それなしにいわばアプリケーション部分にあたるe-tradeだけが伸びると思えない(磯崎)
合意点(たぶん)
・E-tradenのようなものが伸びるか否かは、日本にベンチャーが起きるか否かにかかっている。アメリカでもamazon.comやE-tradeを始めたのはベンチャーで、大手は同じアイデアがあっても自分ではなかなかやらなかった。したがって、ECの普及のためには日本でもベンチャーが起こりやすいような環境づくりが大切だ。
要するに、既存の関連機関を含め、金融機関の存在意義や規範を原点に戻すことです。
From: 田中 辰雄
Subject: [00083] Re:金融でのEC<要約>

2)ホームバンキングについて
・自動振替が発達した日本では、振り込みの回数月1〜2回程度と少ないので、それほどの収益は期待できない。むしろ電子決済に期待(坂内)
・もう少し振り込みの利用者がいるのではないか(森)
カナダのホーム・バンキングでは、単に振り込みのみでなく、外国為替、日々変化するミューチャル・ファンド(投資信託とは一寸なりますが)の動きで投資先を変えてりできるようになっています。(カナダ。ローヤル・バンクの場合)自宅にコンピュータのある人は、銀行がくれたCD−ROMですぐアクセスできます。また、投資相談もふくめ、e−mailで出来るようになっています。
直接、ホーム・バンキングで収益を上げるというよりは、24時間バンキング、支店の数や人件費の節約効果があるのではないでしょうか。 要するに、既存の関連機関を含め、金融機関の存在意義や規範を原点に戻すことです。
From: 田中 辰雄
Subject: [00083] Re:金融でのEC<要約>

3)電子決済について
> 個人向け(BtoC)
・通販では「逆伝票コスト」が高いため、これを避けるためにSETのようなクレジットカード連動型がよい。逆伝票問題が起こらないデジタルコンテンツでは、入金が直ちに行われる電子マネーでよいだろう。(坂内)
クレジットカードの普及している北米では、この方式で何の支障もなく運用されています。
とくに、受け取った商品が気に入らず返品する場合、クレジットカーの会社に電話して支払差し止めが可能なので、(現金で支払った場合は、直接販売元との交渉になります)以外といい面があります。

From: 藤元 健太郎
Subject: [00099] Re:金融でのEC<要約>


藤元@野村総合研究所久々です。
やや長いですが2点ほど発言させていただきます。
1.プラットフォームビジネスを整備しよう!
ビジネスモデルの再構築を行うためには既存システムの創造的破壊が必要です。
そのための市場原理をという話を以前にしましたが,ただ自由にまかせるだけでも難しいかもしれません。やはりアンバンドルされた機能(プラットフォーム)はやや政策的にも整備していくことは重要だと思います。
From: 飯坂 譲二
Subject: [00086] Re:金融でのEC<要約>

・日本の証券市場は自由化が遅れたために業務がアンバンドルされておら ず、バックオフィス業務が分離されていない。いわばOSにあたる部分がアンバンドルされていないわけで、それなしにいわばアプリケーション部分にあたるe-tradeだけが伸びると思えない(磯崎)
金融以外の例でケーススタディを紹介しましょう。
米国でのインターネット旅行代理店はマイクロソフトをはじめベンチャーなど異業種からも多数参入しており,97年は6億5千万ドルのマーケットになっております。これが可能なのはセイバー,アポロなどのCRSと呼ばれるプラットフォームが存在するためです。
1959年にアメリカン航空が自社のために構築を始めたSABREシステムは
1976年に旅行代理店に入り始め,70年代中に全米に広がりました。
1985年にはホテル,レンタカーの予約も可能になりました。
1996年には大企業のシステムと連動して自社の出張システムと接続できるようになりました。
1978年の航空自由化でアメリカン航空の競争のために投資されたSABREは1982年には中立性を求められ,90年代に入ると総合旅行仲介システムになり,現在はインターネット旅行代理店のバック業務を担当するプラットフォームになっております。
日本ではCRSが無いために,航空会社のCRSはバラバラ,ホテルも個別に聞かないと空き情報すらわからない。レンタカーは電話して。みたいな状況で,インターネットでベンチャーが旅行情報サイトを構築しても,人手ばかりかかってとてもコストに会わないという状況になってしまっています。
そういう意味でもB-To-Bの一部だとは思いますが,こうしたプラットフォームの機能を実現するためには1ベンチャー企業だけではやはり厳しいかもしれません。業界や大企業などにも十分頑張って進めていただきたい部分だと思います。
2.既存ビジネスとの整合性の取り方
電子新聞を有料にしながら,紙の新聞も部数を下げずに宅配を維持していくというのは非常に厳しい世界です。しかし,こうしたことを実現していかないと既得権益はゆっくりとECを進めます。校條さんの「トロイの木馬」という表現は好きなのですが,業界別にこのプロセス論は非常に現実的に必要な解だと思います。
金融機関などではやはり以下のように「コスト削減」という錦の御旗が鍵になるのではないでしょうか?
From: 飯坂 譲二
Subject: [00086] Re:金融でのEC<要約>

直接、ホーム・バンキングで収益を上げるというよりは、24時間バンキング、支店の数や人件費の節約効果があるのではないでしょうか。
ブーズアンドハミルトンの調査結果では取引一件あたりの処理コストが
インターネットバンキング 1セント
テレホンバンキング    54セント
銀行支店         1ドル7セント
という結果がでています。
そうなると取引1件あたりにかけられるコストから以下のような世界になるかもしれません。
A 大口優良顧客・・営業マンが外交し,懇切丁寧に対応する。
B 優良顧客・・・・支店に行くと親切に対応してくれる。
          電話やE-mailで営業マンが個別に対応してくれる。
C 小口客・・・・・コンビニやスーパーに行くとインターネットに接続された
          ATM端末があり,対応してくれる。
          家でホームページが対応してくれる。
この場合ECの世界はあきらかにコスト競争力の観点から導入され,かつBとCでは従来のCTI(コンピュータテレフォニー)の延長線上にものり,かつD.B.マーケティングと組み合わせたOne-To-Oneで顧客のロイヤリティの向上,満足度を高め,LTV(ライフタイムバリュー)を高めていくマーケティングの武器として使うことが可能になります。
これは日本の金融機関の収益構造を支えているA,Bの世界を維持しつつ,これまでおざなりだった(!?)リテールの世界で本当のマーケティングを導入していくシナリオですから,十分可能性があるでしょう。
そしてCの世界に第二種銀行などが許可されれば流通業などもECを活用して新規参入することも十分あるでしょう。

From: 飯坂 譲二
Subject: [00100] Re:ECへの貢献


From: 田中 辰雄
Re:ECへの貢献

田中辰雄です。
高齢化社会への対応ですが、アメリカはPCもインターネットも日本の2〜3倍は普及している割に、あまり高齢者のインターネット利用が話題になっていないような気もいたします。もっとも話題になっていないだけで実際は多いのかもしれませんが。
高齢者、高齢者と差別が激しいのは日本の特殊事情のような気がします。
高齢者を何歳以上とするか分かりませんが、仮に65歳以上としても、高齢者がインターネットを使っている数は日本に比べ北米ははるかに多いのも事実ですが、問題は年齢よりは、メンタリティーの差のように思います。
体が動かなくても、世界中の人と意見を交換したり、世界の動きを知り,旅をした気にさせたありするので、時間の豊富な高齢者にはもってこいの手段です。私の知るかぎり、80歳を超えた方もおられます。
問題はそれよりも、キーボード・アレルギーとコンピュータ・アレルギーの日本の中年の問題ではないでしょうか。
そのお陰で、進めるべき方向も見出せず(たとえば官庁、企業などの情報公開)、ネガティブな評価を行ない(規制など)、日本の行く末を間違った方向に向けているのではないかと心配です。
還暦をはるかに超えている私も、また少し超えた家内もインターネットで新聞読む毎朝ですし、家内は仕事もテレワークです。歳の問題ではないと確信している次第です。

From: 杉井 鏡生
Subject: [00101] Re:ECへの貢献


ネット分科会コーディネータの杉井鏡生です。
<要約>
1.米国では高齢者を対象にしたシニアネットが活動しています。
2.米国でも高齢者のネット利用率は若年層との間に格差があります。
3.だからといって、一概に高齢者がネットに関心がないとか、ネットやハイテク機器が高齢者に不向きとはいえないでしょう。
4.こうしたとき、自助努力を支援する仕組みが有効に働くのでは。
<本文>
市川さんからいただいた日本の社会的貢献というテーマのなかには、本来、ネット分科会でやらなければならないテーマもありますね。ただネット分科会はテーマが輻輳しておりますので、こちらで話を進めていただいていることに感謝しています。それでというわけでもありませんが、米国での高齢者のネットワーク利用の話が出ていましたので、ちょっとお邪魔しに来ました。
米国でも、95,96年頃には、高齢者のインターネット利用はマスコミでよく取り上げられていたと思います。やはり、米国でもニュースになる話題ではあったようです。
そこで盛んに紹介されたのが、1986年にサンフランシスコ大学でメアリー・ファーロングさんが研究事業の形で始められたシニアネットです。高齢者向けにコンピュータの学習機会と高齢者同士の交流ネットワークを提供しています。ちなみに、このプロジェクトでは、シニアの基準は55歳です(意外と若い?...私も遠くない)。
シニアネットは、90年にNPOとして独立し(企業からの寄付を受けています)、メンバー数は2万人を超え、コンピュータ学習センタを各地に持って運営されています(学習センタ経由とネットプロパーの会員が半々くらいではないかと思います)。
こうした特別な活動が必要だった背景には、米国のほうが高齢者の利用率が高いとはいっても(元々日本より若年層の利用率も高いですし)、米国でも、若年層との利用率の格差は大きいことが上げられます。
97年秋の米Mediamark Research Inc.の調査によれば、オンラインサービスの利用率は、18〜34歳が24.6%、35〜54歳が24.5%/であるのに対して、55歳以上はまだ5.6%です。
ただし、だからといって高齢者が皆ネットに関心を持っていないわけではないですし、高齢者に不向きなメディアというわけではないです。
それは、飯坂さんがいわたように、ひとつはメンタリティの問題でもあります。
その意味では、それぞれの人の自覚と自助努力の問題でもあります。しかし一方で、本人はやりたいと思いながらも、高齢者向けの学習環境が整っていないとか、機器や操作環境が高齢者の身体的な特徴に合っていないとか、本人の自覚だけでは容易に解決できない(コストがかかり過ぎる?)問題があるのも事実だと思います。
そこにシニアネットのような支援活動が役立つ余地があったのだろうと思っています(米国でも、まだしばらくは役割が必要でしょう)。
ちなみに、こうした高齢者の自助努力を支援する活動は、最近、日本でも活発になりつつあります(熟年者のためのパソコン通信教室、シニアボイス、コンピュータおばあちゃんの会、メロウソサエティ・フォーラム、シニアネット・ジャパンetc.)。
このように、単に自助努力をしなくて済むことを目的にするのではなく、自助努力による自立的な活動を支援する活動や、そのために必要な社会の環境づくりをすることは、ネットワークをいい方向に発展させる上で有効な手だてになるのではないかと思っています。

From: 飯坂 譲二
Subject: [00102] Re:ECへの貢献


飯坂 譲二
日本の高齢者の場合、やはり、キーボードに問題があるようです。
いま、私は日本語の音声認識を試しかけています。多分Webで新聞を読んだり、簡単なサーチやe−mailは音声で可能だと思います。これがうまくいけば、かなり高齢者にも普及するのではないかと期待しています。
私の抱えている問題は、音声認識装置の問題ではなく、日本語Windows95が、FAT32のディスク・フォーマットの対応できず、折角日本で購入してきた音声認識のソフトが導入できずにいることです。悪戦苦闘している次第です。
高齢者(自分も含めて)への社会貢献の一つは、e−mailの相手になってあげることから始めるのがよいと思います。毎朝、「おはよう」だけでも喜ばれるのではないでしょうか。

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