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| セッション2 -「デジタル・デバイド時代のエレクトロニック・コマース
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デジタルデバイド2 |
From: 前川 徹
.Subj: 【11】コーディネーター 〜 IT教育の強化 |
【6】藤原洋 IT技術の利用度が、富の集中をもたらし、格差を産むとしたら、これは、様々な局面でのIT教育を強化するしか手がないと思います。一刻も早い抜本的な教育改革を推し進める必要があるように思います。 国全体として考えれば、藤原さんのご指摘のとおりだと思います。もちろん、「IT教育の強化」にも大賛成です。できるだけ早期に、学校(教室)をインターネットに接続しましょう。
ちなみに、米国の小中高では、学校レベルで95%(教室レベルで63%)がインターネットに接続され、かつ、その6割が専用線(T-1, T-3, 56k)接続という現状にあります。
インターネットは、教育の質を改善/改革するツールになりうると同時に、また国境を超えた子供たち同士のコミュニケーションを容易にします。(本当のコスモポリタンが生まれてくるでしょう)
また、インターネット(あるいはIT)のすばらしさを教えることが日本の将来にとって必須であるとも確信しています。
だからといって、将来、全員がインターネットに接続して、電子メールを書いたり、ウェブで情報を収集したり、オンライン・ショッピングを楽しんだり、自ら情報発信をする必要はないし、それは個人の選択の自由だと思うのです。
つまり(なかなかうまく表現できないのですが)機会は平等に与えられるべきですが、選択する自由はあってよいのだと思います。とすれば、積極的に利用しないことを選択した人のことまで考える必要があるかどうかが問題になります。
【7】会津泉 いまの、お年よりに無理やりインターネットを進めることより、10年後、20年後の高齢者について想像してみたほうが意味があるのではないでしょうか。 たぶん、10年後、20年後にも、インターネットを利用しようと思えばできるけれど、しない人たちもたくさん残っているのではないでしょうか。
別に、「電気も水道もテレビも電話も自動車もない生活をしているアーミッシュ」のような人たちを想像しているのではなく、もっと一般的にそうした選択をする人たちがいるように思います。その、つまり、デジタルデバイドの問題は、利用者・非利用者の問題ではなく、利用したいのに利用できない人の問題ではないかと思うのですが、、
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From: 大木 登志枝
.Subj: 【12】機会を平等に与え、選択する自由 |
【11】前川徹 つまり機会は平等に与えられるべきですが、選択する自由はあってよいのだと思います。
今後は、「読み書きインターネット」が「リタラシー」を意味するようになると思われます。リタラシーが身についてから、自分の道を選択すればよいのではないでしょうか。ですから、「機会を平等に与え」、「選択する自由」を得るには、小学校で読み書きを教えているように、インターネットなど情報の利用方法について教えることが必要になると思います。
【11】前川徹 とすれば、積極的に利用しないことを選択した人のことまで考える必要があるかどうかが問題になります。
セイフティネットの問題は今でもありますし、今後も本質は変わらないのでは(つまり必要以上に「利用しないことを選択した人のこと」を考えない。今でも、低所得の職業に就いている人はいる)。
【11】前川徹 デジタルデバイドの問題は、利用者・非利用者の問題ではなく、利用したいのに利用できない人の問題ではないかと思うのですが、、 上記の「利用したいのに利用できない」という理由は、物理的なものでしょうか?現在、欧米、日本、アジアNIEsでは、本当に利用したい人は利用できる環境が
整いつつあると思います(学校、インターネットカフェ、PC無料提供など)。一方、「簡単なら利用したいけど難しいから利用できない」という人を減らすためには、ユーザーフレンドリーな機器の開発が必要でしょう。理由が能力的なものであるならば、解決方法は、IT教育の徹底だと思うのですが・・・。
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From: 杉井 鏡生
.Subj: 【13】逆ゼネレーションギャプ |
デジタル・デバイドの問題は、いろいろなケースがありそうに思います。
新しい環境のメリットを享受したい意思がありながら、経済的、技術的、社会的(制度、慣習、意識など)の理由で利用が進まないために発生する問題。
前川さんが指摘されているような、新しい環境を受容する意思のない人にとって、周りの環境が変わってしまうために発生する問題。
上記が使う人と使えない又は使わない人との分裂の問題だとすれば、その一方で、使う側の問題もありそうです。たとえば、一部の人々における過剰適応、依存症、技術万能主義などによって現実社会や人間性、自然環境との間に発生する問題もあり得るように思います。
このほかにも考えられる問題はあるのではないでしょうか。それぞれについて、デジタル・デバイドの問題として解決が必要かどうかという意見の違いも含めて、人々がそれぞれどんな点にデジタル・デバイドの芽を感じているのか認識しているのかの問題意識の共有がもっと必要なのかも知れません。
それで、ひとつだけ個別の問題で発言します。私は、高齢者の問題について、インターネットに慣れた若い人たちが高齢化してきたときに解決を期待することにはやや悲観的です(自身の高齢化とともに自信を失いつつあるだけかも知れませんが)。
技術革新の速度はさらに上がって、いまのインターネットの技術に慣れた若者が高齢者になる頃には、さらに根本的に新しい技術環境になってしまい、古いインターネットの環境で育った”かつての若者たち"は新しい環境の元で新たなゼネレーションギャップに悩んでいることはないでしょか。少しばかり心配をしています。
その意味で、急速なイノベーションが進む社会では、適応の速度が遅れがちな高齢者に対しても、ごめんなさいというだけでなく、現在の高齢者が困らないだけの、さらにできれば高齢者が積極的にメリットを享受できるよう十分な手間と対策をとる必要があるように思いますがいかがでしょうか。2025年には人口の4分の1、2050年には人口の3分の1が高齢者になるといわれてますしね(高齢者が市場のマジョリティになることで逆ゼネレーションギャプが発生するという説もありますが)。
高齢者にも使いやすい技術の開発と普及、技術習得や利用のための適切なサポート環境の整備、それでも遅れる場合の過渡的な対応、必要であるにもかかわらずどうしても使えない場合の代替手段の提供やサポート体制の用意などいろいろと考える必要を感じています。
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From: 岸上 順一
.Subj: 【14】プロバイダーの方にもデバイド |
確かに困ったことになりつつあるところはあります。例えば著作権の話にしても本来は黙っていても付与される感覚だったものが、次第に契約に近いものになりつつある今、積極的にそれに関わる人とそうでない人の間にギャップができつつあります。これはユーザーだけでなくプロバイダーの方にもデバイドがでてきているという指摘です。
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From: 前川 徹
.Subj: 【15】コーディネーター 〜 グループによる情報格差 |
いただいたコメントを読んで、デジタルデバイドの問題の本質にtついて少し考えが進みました。御異論もあると思いますが、
まず、第一に、デジタルデバイドは、個人毎の問題ではなく、グループに関する問題なのではないでしょうか。ここで言う、グループとは人種であるとか、ある地域や国に居住しているという条件でくくれるグループのことです。
そういう前提に立って、デジタルデバイド問題を定義すると、「主として経済的理由によってインターネット利用率が低いグループと、インターネット利用率の高いグループとの情報格差が拡大することによって貧富の差が拡大すること」になるのではないでしょうか。【7】会津泉 「メールチェックして返事を書かないと眠れない」ことの不幸と、ディジタルデバイドで格差をつけられることの不幸とを同列に議論するのも、失礼ながら、意味がないと思います。 個人レベルではまったく「意味がない」とも思えません。デジタルデバイドで格差がつけられることを覚悟の上で、電子メールに追い回される生活から脱出しようと考える人が出てきても不思議はないからです。これは個人の価値観の問題だと思います。【7】会津泉 ITのパワーがあまりにも強いがために、現状の格差がさらに圧倒的に広がるという危機感と、その反対に、その強さを逆用すれば、格差を一挙に縮められるのでは、という期待が、同居していると思います。 ITのパワーを利用して国家レベルの格差を一挙に縮められるなら素晴らしいことだと思います。これは、かつて日本が持てる資源と資金を重工業に重点的に割り当てて奇跡の経済復興を遂げたように、情報通信インフラを整備して情報通信産業を中心に急速な経済成長を達成するというシナリオになるのでしょうか?
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From: 佐藤 英丸
.Subj: 【16】インターネットを有効利用するグループとそうでないグループ |
【15】前川徹 そういう前提に立って、デジタルデバイド問題を定義すると、「主として経済的理由によってインターネット利用率が低いグループと、インターネット利用率の高いグループとの情報格差が拡大することによって貧富の差が拡大すること」になるのではないでしょうか。 経済的には恵まれていても、インターネットを有効利用するグループとそうでないグループができると思います。 これも、デジタルデバイド現象になりそうです。
デジタルデバイドの定義をあれこれ考えているのですが、これだという結論に達しません。
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From: 櫻井 豊
.Subj: 【17】「インターネット」ユーザー |
【15】前川徹
デジタルデバイドで格差がつけられることを覚悟の上で、電子メールに追い回される生活から脱出しようと考える人が出てきても不思議はないからです。これは個人の価値観の問題だと思います。
この仮説には,インターネットが,いつまでも今の「見え方」のままであるという前提があるように思います。 インターネットとかEmailやWebアクセスとか,今私達がITというとイメージする見え方,あるいはアプリケーション「だけ」が,いつまでもインターネットのマス・アプリケーションであるかどうかは,何とも言えないのではないでしょうか。
単に新型テレビを見てチャンネルを選択しているユーザーや,あるいは自宅の留守番電話を旅先からチェックしているユーザーが,実は今で言うところの「インターネット」ユーザーになっているのではないでしょうか。本人にそういう意識があるか否かは別としまして。
それから「メールチェックして返事を書かないと眠れないことの不幸」についてですが,この不幸をちぃとばかし我慢して,その替わりに人より早く引退生活に入るということを幸福と考える人がいても,何も不思議はないわけです。
つまり何が言いたいかというと,人が後者型のITで手に入れるモノは「時間軸の前倒し」と「人生の選択肢」なのではないでしょうか。これらを,必ずしも万人が望む幸福とは限らないだけのことで...
万人に広げるIT(多チャンネルテレビや家の新型留守番電話など)と,一部のビジネスマン(?)のためのITは,そもそも全然異なるアプリケーションだと思うのです。
後者に関するデジタルデバイドを論じるのは,肉体労働者と頭脳労働者を比較して論じるのと同じくらい意味が無くなる可能性がありそうに感じています。だって,そもそも差別化のための武器として考えているアプリケーションですから。
前者については,まだ私自身はアイディアが固まりませんが,少なくとも後者と混同させない冷静な議論が必要そうだと感じています。
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From: 中野 潔
.Subj: 【18】フォルクロールの問題 |
要約:賛成。本質的にはつながる問題である、フォルクロールの問題について、もう一度、言っておきたい。
【15】前川徹 そういう前提に立って、デジタルデバイド問題を定義すると、「主として経済的理由によってインターネット利用率が低いグループと、インターネット利用率の高いグループとの情報格差が拡大することによって貧富の差が拡大すること」になるのではないでしょうか。
賛成です。この問題が深刻なのは、格差の固定、拡大再生産に陥りそうな点です。もちろん、努力、才覚、運によって、プアの側からリッチの側に移る人はどんな社会にもいます。階級社会といわれる英国でも、恵まれたとはいえない環境から、首相になった人がいます。
しかし、IT技術によるテコの強さが非常に強いので、最初に何らかのきっかけで使わない側に回ると、それが、一族郎党の数十年の生活に影響を及ぼしそうな気がします。
フォルクロールの問題とは、現在の国際的な知的財産権法の枠組みでは、発展途上国の知的財産の最後の砦ともいえる伝統芸能、伝統工芸、伝統文様などの権利が守れないことです。「著作者」がいないために、知的財産権法の枠組みに、なじまない。
一方で、これを写真にしたり、映画にしたり、さらには、そうした知恵のエッセンスの特許をとったりすれば(現代的情報収集手段にたけていなければその特許に対して異議を申し立てることもできない)、とったものの勝ちになってしまいます。
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From: 前川 徹
.Subj: 【19】コーディネーター 〜 デジタルデバイドの定義 |
【16】佐藤英丸 経済的には恵まれていても、インターネットを有効利用するグループとそうでないグループができると思います。これも、デジタルデバイド現象になりそうです。デジタルデバイドの定義をあれこれ考えているのですが、これだという結論に達しません。
私も最初は佐藤さんのように思って、意見を書き始めたのですが、これまでのオンライン会議に寄せられた意見や米商務省のレポートなどを読んでいると、これは個人の問題ではないし、経済的に問題はないのにインターネットを利用しようとしない(あるいは有効利用できない)人たちの問題でもないと思いました。それで、【15】に書いたような定義に達ししたのです。
是非、皆さんがデジタルデバイド問題をどのように定義して捉えていらっしゃるのかご披露していただければ幸甚です。
【17】櫻井豊 インターネットが,いつまでも今の「見え方」のままであるという前提があるように思います。 インターネットはインフラであって、アプリケーションではないのですから、よく考えて書かないといけませんね。しかし、利用者から見れば、インターネット上の電話は電話だし、インターネット上に実現されたテレビはテレビなんでしょうね。
とすると、持つ者と持たざるものの格差が拡大すると言われているデジタルデバイドですが、何を持つものと持たない者なのでしょう。
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From: 中野 潔
.Subj: 【20】何を持つ/持たないなのか |
何を持つ/持たないなのか: 情報アクセスに関する知識と技能を 持つ者 と 持たざる者 との格差。
持つ/持たないで、何が変わるのか:
(1)情報アクセス の労働負荷を軽減する方法に関して 知識と技能 の差がつ く。 (2)情報アクセス のコストを軽減する方法に関して 知識と技能 の差がつく。 (3)入手しえた情報のうち、一定レベルを超えた情報の、量と質とによって収入が 大きく左右されるため、収入の差がつく。
そして、これは、独立の条件ではなく、(1)、(2)、(3)に従属する条件だと思うのですが(1)、(2)、(3)で、上位に立つ人間は、情報の意義を見とおす情報や、情報を分析/加工するノウハウの情報、すなわち、メタレベルの情報理解に秀でているので、入手した情報自体の価値の差 以上の 付加価値の差を付けることで、さらに、差をつけたように、見える。
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