【22】前川徹 「インフォミディアリとプライバシー保護」といった問題でも結構です。 私のところにもインフォミディアリからの相談がきており、具体的な問題となっています。また、ダブルクリック社のケースの中に問題点が具体化されています。
OECDの8原則以後、法的強制か自主規制かは別として、個人情報の取得とその第三者への移転には情報主体の明示的承諾を必要とするのが国際的に認められたルールです。その場合、従来の社会でよく見られた「承諾とみなす」や「黙示的承諾」はほとんど認められません。従って情報の仲介業者はその取得と第三者への提供について情報主体の明示的承諾を得なければなりません。
もちろん、これは問題の入り口に過ぎません。考え方としては
(1)明示的承諾を要求したらそもそもインフォミディアリは成り立たない。
(2)インフォミディアリはプライバシー侵害を前提としており、健全なネットワーク社 会では認めるべきではない。
(3)インフォミディアリに対するビジネス的な要求が強く、肯定する方法を考えるべ きである。
(4)情報取得の手段であるcookieについて個人情報保護のルールを考える。
(5)OECD8原則はインターネット以前の原則であって修正が必要か?
など、いずれもむずかしいのですが、自己の個人情報をコントロールする情報プライバシー権の考え方からは明示的承諾を不要あるいは軽減することは困難でしょう。
(1)(2)はインフォミディアリがシールプログラム(トラストマーク)を通じて、その透明性を高めて信頼性を高めるという企業努力でクリアするしかないと思います。それができない業者が淘汰されるのはしかたがない。
cookieは承諾なしで情報を取得する手段としては使用できないと思います。cookieのむずかしい点は良心的なサイトでも承諾と情報の取得が時間的にずれてしまうことです。最初のアクセス時に承諾を得たとしても、次に情報を取得するときにはないのが一般です。ダブルクリック社はOPT OUTのボタンでこの問題を解消しようとしていますが、承諾は情報の取得時に必要ですから、別のページにOPT OUTを表示するだけでは足りないことになります。しかし、事前にcookieの使用について承諾が得られていることを前提に、情報取得時に同時にOPT OUTボタンが表示されるのであれば、可能性はあるかもしれません。
今の段階では一般のユーザにこのあたりの知識がほとんどありません。啓発が必要だと思います。
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