世界情報通信サミット2000
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ネット会議
セッション1 -「モバイルとデジタル家電が拓く新ビジネス 」
デジタル放送・デジタル家電4
From: 坪田 知己
.Subj: 【30】広帯域よりも常時接続に関心
最近のインターネット関連の話題はワイドバンドです。ADSLもCATVもIMT-2000もそうです。しかし、私はもう一つの流れである「常時接続」に大きな可能性があると考えています。
現在のインターネットはユーザー側からサーバーにアクセスして情報をとってくるスタイルです。これはサービスする側から見ると、「片翼飛行」の状態です。

NIKKEI NETでは、ニュースは刻々と掲載されます。金融マーケット向けの速報は、まさしく「秒差」の勝負なのですが、NETでも、大きなニュースは入手後5分程度で掲載されます。
ところが、ユーザーの方は様々です。1日に何回も見る人は付いて来れるのですが、1日1回とか、2ー3日に1度ということでは「あのニュースはどうして載らなかったの?」という問い合わせがあることがあります。

新聞も、テレビも旧来のマスメディアは「プッシュ系」でした。1日に2回、ニュースがあってもなくても届ける新聞と、常時電波を流している放送とは、送り手の制御が効いていたのです。

常時接続で、インターネットやモバイルにプッシュ・サービスができれば、我々は速報をそこに流すことが出来ます。「何でもかんでも送ってきてうるさい」ということであれば、ジャンルやキーワードを指定して、フィルタリングして、要求のあるものだけをプッシュすることができます。

ただ、問題はそれぞれのサイトがプッシュを競うと、現在のスパム・メールのように暴力的な話になってしまいます。
結局、「プッシュを拒否する自由」を確保するためのプライバシー制御が、法的、技術的にできないとだめだと思います。

それでも、藤元さんが書かれている下記の件ですが

モバイルコミュニケーション【42】藤元健太郎
タイムセールスの情報や,空いている映画館の席を半額で利用できるなどの時間軸で不良在庫を抱えるサービスは活用するでしょうし。特定のコミュニティにしか解放しない詳細な個人情報のレベルも使い方しだいでしょう。
会員制でタイムセールスを教えるとか、そういうサービスとプッシュを組み合わせるとマーケットは活性化すると思います。
デジタル放送ですが、私は映像には期待を持っていません。池田さんが下記のように書かれていますが、

【20】池田信夫
いろいろな調査をしても、次世代のテレビへの要求で最も多いのは「見たいときに見られる」(つまりオン・デマンド)ということで、「画質」は最下位に近い。
デジタルなので、PVR(パーソナル・ビデオ・レコーダー)のように、1日中録画しておいて必要なものを検索して見るというような使い方が出来ることが魅力です。
そのためのインデックスについての標準化は出来ているのでしょうか。

要するに、デジタル化と、パーソナルなメモリーの増大(10ギガバイトで新聞40年分の文字情報が入る!)を背景に、我々は「自分時間の自己編成」の時代に入りつつあるのだということを自覚すべきではないでしょうか。
電話のように無理やり相手の時間に割り込んだり、テレビのように「見忘れたらゴメンナサイ」ではなくて、「非同期」の電子メールや、PVRを活用して、時間に対する自分の主体性を確立していくべきだと思うのです。

From: 広瀬 正
.Subj: 【31】デジタル放送・デジタル家電
既に議論されているかもしれませんが、モバイルにしろディジタル放送にしろ通信インフラは応用に対してオープンであるべきと思います。

インターネットの広がりは、インフラの供給者(キャリア/ISV)が、その利用形態(アプリケーション)に介入せず、自由にさせた(なった)ことが要因ではないでしょうか。一部には社会的な問題も発生しますが、それ以上にいろいろな参入者が独自の工夫(たとえばプラグインを配るなどして)をたずさえてチャレンジし、市場を活性化し新しい世界を築きます。

モバイルやディジタル放送の場合、電波という国民共有財産を使う事にも関係して、同様の自由度が不足しがちに見受けられます。また、アプリケーションにとって重要な端末機の費用を通信料で回収するという現状のビジネスモデルがをこの傾向を助長しているのではないでしょうか。

インフラとしての地位の確立(=普及端末数の確保)と新規アプリケーション事業者の参入障壁の低さとは両立しにくい条件ですが、上手なバランスのさせ方を導くのは世論(賢く好奇心の強いユーザ群)と規制緩和、ベンチャ精神でしょう。米国にはいろいろな工夫のポケベルや衛星音楽放送など(あまりはやっていないようですが)あまたの種類のチャレンジが存在するようで、うらやましく思います。

From: 飯坂 譲二
.Subj: 【32】デジタル家電は何を目指す
【16】古川泰弘
デジタル家電が何処までの情報をインターネットに流すのか、以下の点を考慮にいれる必要あると思います。
1、家電を所有している消費者はネットに流される情報を容易に知る
 ことができる
2、デジタル家電が情報を送った先は、プライバシーポリシーを明示
 されている
3、デジタル家電自身が蓄積できる情報範囲を消費者が求めれば
 知ることができる
4、デジタル家電が流した情報で被害を受けた場合の保護
ご指摘の通りです。ただ、このような現在の家電では持ち得ない知的なシステムは、単に機器側の問題ではなく、ソフトや法整備、運営まで含めたシステムの総合的な検討を要するということでしょう。

From: 古川 泰弘
.Subj: 【33】デジタル家電は何
プライバシー保護ということでJIS15001のドキュメントをインターネットであちこち探したのですが、見つけられませんでした(努力不足かもしれませ)。

何故、個人がプライバシー保護の文章をインターネットで気軽に読めないのか。関連するホームページを眺めて感じたのは

 「個人情報を守る為ではなく、個人情報を扱う企業を守る為にある」

という印象を持ちました。インターネットでモバイルなアプリケーションを提供しても、特定の国レベルの認定は特定の国民(顧客)に限定されるでしょう。

国に限定されないでインターネットで通用する仕組みを用意することが大切ではないかと思います。例えば、ある国内オンライン書店では、国内顧客と国外顧客とでは購入する際に記入する項目が異なっています。国内顧客には、「職業」と「職種」を記入する欄が余計にある。何故区別しているのか。システムを構築した後で普及した家庭に普及したデジタル家電を修正するのは難しい。国内顧客もプライバシーに疎いとは考えられず、インターネットでビジネスを展開する企業(デジタル家電を扱う企業を含め)にとっては重要でしょう。

From: 広瀬 正
.Subj: 【34】モバイルとデジタル放送の通信インフラ
既に議論されているかもしれませんが、モバイルにしろディジタル放送にしろ通信インフラは応用に対してオープンであるべきと思います。

インターネットの広がりは、インフラの供給者(キャリア/ISV)が、その利用形態(アプリケーション)に介入せず、自由にさせた(なった)ことが要因ではないでしょうか。一部には社会的な問題も発生しますが、それ以上にいろいろな参入者が独自の工夫(たとえばプラグインを配るなどして)をたずさえてチャレンジし、市場を活性化し新しい世界を築きます。

モバイルやディジタル放送の場合、電波という国民共有財産を使う事にも関係して、同様の自由度が不足しがちに見受けられます。また、アプリケーションにとって重要な端末機の費用を通信料で回収するという現状のビジネスモデルがをこの傾向を助長しているのではないでしょうか。

インフラとしての地位の確立(=普及端末数の確保)と新規アプリケーション事業者の参入障壁の低さとは両立しにくい条件ですが、上手なバランスのさせ方を導くのは世論(賢く好奇心の強いユーザ群)と規制緩和、ベンチャ精神でしょう。米国にはいろいろな工夫のポケベルや衛星音楽放送など(あまりはやっていないようですが)あまたの種類のチャレンジが存在するようで、うらやましく思います。

From: 高木 寛
.Subj: 【35】デジタル家電は何
まず、JIS Q 15001ですが、(財)日本情報処理開発協会の次のページ上で公開されています。http://www.jipdec.or.jp/security/privacy/pdf/jisq15001.pdf
【32】飯坂譲二
ソフトや法整備、運営まで含めたシステムの総合的な検討を要するということでしょう。
デジタル家電やモバイルでの個人情報保護について飯坂さんがおっしゃる通りだと思います。首相官邸の中間報告が法制化の方向を示した段階ですし、岸上様にecの会議室の発言でGBDeの国際的にトラストマーク(シールプログラム)の橋渡しが始まろうとしていることを知りました。

たしかに、現状は十分ではないのでしょうが、国内的にはJIS、米国ではBBBなどがスタートしています。現在のタイミングで家電やモバイルもそろそろ手をつけないとまずいのではないかと思っています。

その場合、W3CのP3Pの技術に注目しています。私はPrivacy Policyというと人間が可読なものとばかり思っていましたが、P3Pでは機械可読のものをいうのですね。これを端末が読み込んでユーザの設定と併せて意に反する個人情報の流出を防ぐものです。P3Pが最良であるかは技術的なことなので判断できませんが、パソコンに比べ制限があるモバイルや家電では同様の仕組みが必要だと思います。また、P3Pを搭載することで端末側にそれほどの付加を強いることはないような気がします。
【33】古川泰弘
「個人情報を守る為ではなく、個人情報を扱う企業を守る為にある」
のは私も感じています。ただ、それは「個人情報保護方針(Privacy Policy)」が、国際的な標準に準拠するのではなく、一種のリスク回避として作成されているからでしょう。少し話がそれてしまいますが、本を買うのに「職業」を書く必要はないでしょう。リアルの書店では聞かないはずです。だからといって「職業」を尋ねてはいけないというのではなくそれなりのルールに従うこととが必要でしょう。また、日本でも認証のないPrivacy Policyが増えています。先日、JISの制定委員の方と話したのですが、認証なしのPrivacy Policyでリスクを回避していると思うのは間違いでかえってリスクを背負い込んでいるのですが、そのことはあまり気づかれていないのです。

From: 古川 泰弘
.Subj: 【36】デジタル家電は何
【35】 高木寛
まず、JIS Q 15001ですが、(財)日本情報処理開発協会の次のページ上で公開されています。
折角のネット会議ですからメールだけでなく、ネット上の情報を共有しつつ議論したいと思ったもので。ご紹介して頂き、ありがとうございます。

【35】 高木寛
たしかに、現状は十分ではないのでしょうが、国内的にはJIS、米国ではBBBなどがスタートしています。現在のタイミングで家電やモバイルもそろそろ手をつけないとまずいのではないかと思っています。(中略)パソコンに比べ制限があるモバイルや家電では同様の仕組みが必要だと思います。また、P3Pを搭載することで端末側にそれほどの付加を強いることはないような気がします。
デジタル家電の開発状況はどうなんでしょう。
【35】 高木寛
少し話がそれてしまいますが、本を買うのに「職業」を書く必要はないでしょう。リアルの書店では聞かないはずです。だからといって「職業」を尋ねてはいけないというのではなくそれなりのルールに従うこととが必要でしょう。
「デジタル家電には、新しいルール(例えば、プライバシーポリシー)が必要になるだろう」というには早過ぎるのか。他の方のご意見を伺いたいところです。
【35】 高木寛
日本でも認証のないPrivacy Policyが増えています。先日、JISの制定委員の方と話したのですが、認証なしのPrivacy Policyでリスクを回避していると思うのは間違いでかえってリスクを背負い込んでいるのですが、そのことはあまり気づかれていないのです。
認証とポリシーのどちらが先というより、サービスを提供する側が先ず考慮する必要があると思います。リスクという意味を考えても。

From: 杉井 鏡生
.Subj: 【37】ディジタル家電は何を目指すのか
”デジタル家電”を考えるとき、その主流となる機器の本命がPCなのか何なのかという議論にはあまり関心がなく考えたこともないのですが、その機器が何であれ、方向性としては、よりパーソナル化、個人化を促進させる方向へ向かうだろうと思っています。

その意味で、開発のコンセプトは、”デジタル家電”ではなく、”デジタル個電”だろうと思います。
つい先日、スタンフォード大学の研究所がインターネット利用者の調査で、インターネット利用者は、家族や友人、コミュニティとの従来型の直接的なコミュニケーションを減らす傾向にあると指摘しています。 http://www.stanford.edu/dept/news/pr/00/000216internet.htmlしかし、これはインターネットだからではなく、そうみえるのは、人間の社会生活のあり方が個人化の方向に向かっているからだろうと思います。
日本で、携帯電話が普及したのも、その前段階に、家族の情報機器であった固定電話がコードレス電話として個人の個室に分散化して個人の情報機器に一歩近づいたとき、すでに兆候が現れていたのだと理解します。

したがって、”デジタル家電”というのは、家電だからといって一家団欒型の使い方を考えるのではなく、家族に縛られずに個人へと分離できる情報活動をサポートする使い方を実現することが求められてくるのだと思います。

たとえば、父親と息子が同じプロ野球のカードを観戦する場合も、それぞれが独立した形で、お互いに干渉し合うことなく、それぞれのスタイルで楽しむことができる情報機器やサービス、使われ方が広まるのではないかという見方をしています(お互いにその試合について意見交換をしたくなったら、メールか親子電話でアポをとって、どちらかの部屋に出かけていくようになるのかも知れません...2、3年後にそうなるとは思いませんが)。

スタンフォード大のレポートでは、こうしたことを「社会的な孤立が高まる」という言い方をしています。皆さんはどう思いますか。

私は少し違う見方をしています。もちろん、一家団欒型のコミュニケーションが否定される必要もないでしょうし、全くなくなることもないでしょう。しかしその一方で、生活のパーソナル化が進むなかでは、家族とも、友人とも、地域コミュニティとも、従来とは違った社会関係の結び方をベースにしたコミュニケーションの形態が現れてくるように思います。

それがいままでやってきたスタイルと違うでしょうし、従来ほど濃密な関係ではなくなる可能性もあるため、社会的な孤立が進むように見えてしまうのもやむを得ないのですが、どうなんでしょう。

From: 中野 潔
.Subj: 【38】ディジタル家電は何を目指すのか
要約:孤立ではなく、新しいチャンネルの追加だと思います。
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慶応藤沢の井関先生の講話の中に、けんかをしたため、面と向かって会話をしない父と息子が、電子メールで仲直りして、その後、交換日記のように本音をぶつけあうという事例が出てきます。

よく似た話を、新聞だったかのコラムでも読みました。

毎日、顔を合わせている相手に、手紙を書くことは、たまにですが、あります。
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田山花袋の田舎教師ではないですが、
野菜を買うために土地の人と直接対話はするけれでも、自分の本当の心の居場所は・・・と思い、手紙でやりとりする中央の文壇の人とこそ、心が通じていると思い込む・・・。

あるいは、辺境の任地にいる中世の日欧の貴族・・・。
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部屋に篭ってはいるけれども、世界の気の合うサークルの人たちとメールでやりとりしている現代の若者と、昔の俗物たちとを比べて、

リアルな対面の方が多い、俗物たちの方が、人間的だと判断するとしたら、人間の一面しか見ていないといえましょう。
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私は、両親と仲が悪いとは一度も思ったことがありません。しかし、私は、昨年末 死んだ父と、18歳のときから、年に数日しか会いませんでした。30歳すぎて両親と家族団欒の部下をみると、かえって、奇異に感じたりします。
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与えられたチャンネルを選択し、活用して、、
人の世に生まれたからこそ、の、「人」「間」の由来であるところの人との関係を、どう とり結び、生きた証を、世に少しでも残していくの・・・。

デジタルを活用したコミュニケーションに、単純に、冷たいものというレッテルを貼ると、間違うと思います。

ただ、最近、見直されているように、物理的動きを伴う行為と、人間の精神、知能というのは、結びついていますから、対面やスキンシップや同じ釜の飯を食う効用を過小評価するものではありません。

From: 荒野 高志
.Subj: 【39】ディジタル家電は何を目指すのか
【37】杉井鏡生
”デジタル家電”を考えるとき、その主流となる機器の本命がPCなのか何なのかという議論にはあまり関心がなく考えたこともないのですが、その機器が何であれ、方向性としては、よりパーソナル化、個人化を促進させる方向へ向かうだろうと思っています。その意味で、開発のコンセプトは、”デジタル家電”ではなく、”デジタル個電”だろうと思います。
杉井さんのおっしゃる側面はよくわかります。ただやはり家電という発展方向もありうると思っています。どっちがいつどのくらいにやってくるかはわかりませんが。

今、IPv6の実験で考えようと思っていることが、まさにこれからの家電ということです。家中の家電にIPアドレスが振られ、ネットワークで家の中だけでなく、外の世界とつながったら何ができるか? まだ答えはないのですが、まったく月並みですがいくつかのアイデアはでています。

・電子レンジは、webでレシピとかをネット上からとってこれる
・家電を買い換えずともネット上からバージョンアップで機能が増やせる(これは家電メーカはいやがりそうですが)
・NTP(時間合わせのプロトコル)でいつも家の時計はぴったりおまけに携帯端末に入っている予定表とシンクロして、目覚ましセットもリモートで可能

などなど。もちろんセキュリティ問題とか課題は山のようにありますが、ひとつの可能性としてなにかあるのではないかと考えています。

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