世界情報通信サミット2000
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ネット会議
セッション1 -「モバイルとデジタル家電が拓く新ビジネス 」
デジタル放送・デジタル家電3
From: 藤原 洋
.Subj: 【17】ディジタル家電の将来:TV
過去、MPEGの標準化と関連研究開発に関わり、現在インターネット業界におりますが、この2つの世界がようやく統合化へ向いつつある気がしています。それには、TVのディスプレイが、簡易なインターネット端末モニターに変身するだけでは、解像度、ヒューマンインタフェースなどの面で機能低下・性能低下でしかない。新たな局面を拓くためには、放送コンテンツがすべてディジタル化されるのは、必須であると共に、インターネット・コンテンツとの統合が必要だと思います。

【15】飯坂譲二
ディジタルTVに求めたいのは、双方向性で、ディマンドに応じたTVプログラムへのアクセスであり、お仕着せの番組ではなく、個々の視聴者に応じたカスタム化したプログラムをみるようにできる点が重要ではないかと思います。
(中略)
要は、TV機器の問題よりは、このようなサービス体制、広くはディジタル家電:TVのソフト・インフラ(あるいはNETインフラ)の構築、メディア側の姿勢の変更が重要ではないでしょうか。電波を中心とした現在のTVネットワークは、電波法の規制など思うように新しいメディア局を作ることは難しいと思いますから、この点でも有利になると思います。

From: 藤原 洋
.Subj: 【18】インターネットとデジタル放送
技術革新の本質的な方向性の議論が重要だと思います。当方もかつては、インターネットと放送がまだ無関係だった頃MHEGの研究プロジェクトを推進したこともありますが、過去の資産よりも技術革新の本質であると思います。情報家電のポイントは、デジタル放送とモバイルとをインターネット技術で統合することにあると思います。
【14】関根千佳
放送といつか一体化することを考慮してボストンのWGBHなどと協力しながらWebのアクセシビリティを検討してきたのに、HTML以外の形式を採用された暁には、W3Cの努力は水の泡です。
昨年、某テレビ局のデジタル放送のユーザーインターフェースを評価する仕事をしましたが、設計者の意識に、コンテンツをデジタルで配信する、ということの意味と広がりが、ほとんど理解されていなかったのにはショックを受けました。ユーザーインターフェース以前の、設計思想そのものが、時代からずれていたという印象があります。
From: 福冨 忠和
.Subj: 【19】横長テレビの必然性
横長テレビは世界標準みたいなことでは異様かもしれませんが、たぶん感性工学みたいな分野では必然性がある規格だとは思います。

昔、コンピュータの分野でWYSIWYGでディスプレイを考えていたときには、ALTにはじまって、J-STARも文豪なども、みんな縦長ディスプレイだったんですが、これは紙を縦方向に使うというルールを、そのままモニターに使った結果ですね。ピボットみたいに、縦横使えるモニターもありましたが、みんな廃れていきました。

VRの分野では、視野角120度とか視界の三分の一を越えると、外からモニターを覗き込んでいる感覚が無くなって、自分がその中に入り込んでいる印象に変る、といわれてます。人間の目の位置(左右についている)を考えると、横長の視野の広がりの方が、臨場感を得やすいのではないかと思います。シネラマみたいなものも過去にあったことを考えると、横長ディスプレイを日本のローカルなカルチャーというふうに断じてしまうのは、若干もったいないかな、とは思っていますが。

From: 池田 信夫
.Subj: 【20】HDTV
私は十数年前、ハイビジョンの初期に開発番組を作らされましたが、当時の番組スタッフがみんないっていたのは、これは普通のテレビで見ても意味がないから、一般の放送には向かないということです。スタジオ規格としては国際標準になっていたのだから、放送にこだわらないで、ミニ・シアターなど業務用の用途を開拓すべきでした。

いろいろな調査をしても、次世代のテレビへの要求で最も多いのは「見たいときに見られる」(つまりオン・デマンド)ということで、「画質」は最下位に近い。しかも画質のうち解像度は3割ぐらいで、30インチ以下ではほとんどの人に違いがわからない。40インチ以上の直視型モニターの価格は、どうやっても40万円以下にはならないから、HDTVは高級オーディオのような「すきま商品」にしかならないでしょう。

もちろん横長だということはわかりますが、このために現在のカメラや放送機材をすべてHDTV用に変える必要はありません。たとえば画面を横に並べて「パノラマ」で見ればいいわけです(モニターの幅を2倍にして画面の継ぎ目を見えなくするのは容易です)。16:9というアスペクト比でメディアを規定するのは、技術的にも筋が悪いし、ビジネスとしても制約が多すぎます。

From: 佐藤 英明
.Subj: 【21】HDTV
結論から言うと、池田さんの仰ってるとおりで、市場を考えてアプリの作り手がないものは長続きしません。福富さん、乱暴な切り方で済みません。

From: 福富 忠和
.Subj: 【22】HDTV
【20】池田信夫
いろいろな調査をしても、次世代のテレビへの要求で最も多いのは「見たいときに見られる」(つまりオン・デマンド)ということで、「画質」は最下位に近い。しかも画質のうち解像度は3割ぐらいで、30インチ以下ではほとんどの人に違いがわからない。40インチ以上の直視型モニターの価格は、どうやっても40万円以下にはならないから、HDTVは高級オーディオのような「すきま商品」にしかならないでしょう。
前半の話はサービスの形態で、後半はハードウェアの話ですね。またこれとは別にコンテントの話もあるんでしょうね。またアスペクト比の問題と画質の問題はちょっと違うかとも思います。
規格の問題としては池田さんご指摘の通りで、異論はありませんけど、実際に、いろいろなところで、あの結構格好悪い横長テレビをやたら見かけるのが不思議なんですよね。そこから考えると、ある程度の可能性はあったのではないか、と思った次第です。

From: 藤原 洋
.Subj: 【23】HDTV
TVのアスペクト比などの仕様については、私も各種の標準化委員会などで発言してきましたが、要は、池田さんのおっしゃる通り制約を設けないことが重要だと思います。Scalability、Extensibiityが重要だと思います。

From: 池田 信夫
.Subj: 【24】HDTV
今回もそうですが、放送局やメーカーの専門家と話すと、「HDTVはだめだ」という点で、すぐ意見が一致してしまいます。それをこれから国を挙げてやろうというのはどういうことでしょうか?

先日、データ放送に進出する業者の集まりに出て、BMLの問題点について話したら、みんな驚いて、問い合わせがいっぱい来ました。データ放送に出資している企業が、BMLがインターネットとつながらないという事実さえ知らないのです。
NHKの会長も日経新聞も、みんな「デジタル放送で電子商取引ができる」と思い込んでいる。

ARIBの人にこの点をただすと、彼らは「インターネットにつながるとは一度もいっていない」という。「では、つながらないという事実を周知すべきだ」というと、「そんなネガティブな話をしたら、テレビが売れなくなる」。しかし、消費者がテレビを買ってから事実が判明したら、もっと大変な問題になるでしょう。

しかし、このままデジタル化を強行したら、アメリカのような大失敗に終わり放送局の経営も破綻します。せめて新聞が事実を伝え、ちゃんと論議を尽くさないと、取り返しのつかないことになりますよ。

From: 中村 伊知哉
.Subj: 【25】HDTV
カンヌのイベントMILIAにて一週間カンヅメで作品審査してました。

放送に関し新しい動きの議論をすると瞬間的に見られるご指摘です。既存放送局の利益を守り国民の混乱を回避することが大切とするテーゼは、HDTVであれインターネットであれ、あるいはもっと新しい技術であれ、恐らくこれからも確固として唱えられ、それが放送である限り、既存放送局が中心となって方式を決め、国民にとっての善し悪しを判断し、やるやらないの判断をしていくべきものとされることでしょう。

世界中で生み出されるインターネット上の情報をいかに有効に流通させ利用できるチャンネルを持つか、という戦略を現実に移し替えようとする場合の最大のカベが見事に読み取れます。

まずは、国民の利益を最大化する方法は何か、放送はインターネットと完全結合されるべきか、という大前提の整理を要すると思います。秩序あるサービス充実か、混乱を伴う規制緩和か。以前も申しましたが、日本にとって重要な政治問題です。

From: 池田 信夫
.Subj: 【26】HDTV
誤解があるようですが、「混乱」や「倒産」が予想されるのは、今のままデジタル化を強行した場合です。これは、この「傍観者」氏や民放連も同じ意見です。デジタル化によって広告収入は増えないのに、設備投資は1兆円以上かかるからです。実際に予想されるのは、アメリカのように

デジタル放送を始める→だれも見ない→HDTV放送が縮小される→電波が遊休化する→インターネットへの帯域の「横流し」が始まる

という展開です。現実に、アメリカではすでに約30局が帯域貸しを始めており、間もなくNAB(全米放送連盟)が公然と「実験」を始める予定です。日本でも某キー局は、HDTV放送は最小限にとどめ、余った帯域をISPに貸すシステムを某家電メーカーと開発しているそうです。このまま計画を強行すると、日本でも電波の「地下経済」化が生じることは避けられません。

現在のデジタル化計画が無理であることは、郵政省も含めてだれもが認識しているのに、既得権を守るために新規参入への「垣根」を設けて、「護送船団」方式でデジタル化が進められる・・・その結末がどんな悲惨なことになるかは、われわれは金融で十分、経験したのではありませんか?

From: 佐藤 英明
.Subj: 【27】HDTV
【25】中村知哉
まずは、国民の利益を最大化する方法は何か、放送はインターネットと完全結合されるべきか、という大前提の整理を要すると思います。秩序あるサービス充実か、混乱を伴う規制緩和か。以前も申しましたが、日本にとって重要な政治問題です。
これは、その前に歴史的に(世界的に)放送はインターネットと融合するかという見通しを先に問うべきでは無いでしょうか?その次に、上記の中村さんの設問をすべきだと思います。日本だけの議論に成ると、辛い可能性が有る様な気がします。
From: 藤原 洋
.Subj: 【28】HDTV
交錯しているような気がします。アナログからディジタルへの転換についての本当の意味を再度考えてみるべきだと思います。

第1点: HDTVが必要か?
第2点: インターネットとの接続は?

第1点については、オープンアーキテキチャの立場に立てば、解像度は、可変とすべきだと思います。従って、HDTVをMustにする必要はないと思いますが、対応可能ということでいいのではないでしょうか。それよりも重要なのは、プログレッシブスキャン(ノンインタレース)を含めておくことが重要だと思います。

第2点については、明らかに多チャンネル時代のコンテンツは、インターネットしかないでしょう。ディジタル化の恩恵の一つに多チャンネル化がありますが、有限の体力をもつ人間がいきなり数チャンネルから数百チャンネルの帯域を与えられても視聴は不可能だし、アナログ時代の経済モデルは、成立しなくなると思います。ここで、ディジタル放送網と移動体通信網との融合を行うことが得策だと思います。

【27】佐藤英明
歴史的に(世界的に)放送はインターネットと融合するかという見通しを先に問うべきでは無いでしょうか?
「歴史的に(世界的に)放送はインターネットと融合する?」という点について意見を述べさせて頂きます。結論から言うと、電話がIP電話になって行くように、放送もIPネットワークへと統合されていくと思います。但し、そのためには、超えるべき技術課題、設備投資などがあり、一足飛びにはいかないでしょうが、インターネットがもつコンテンツの自動的増殖の構造とEコマースとの統合が、次世代の通信放送統合網であるIPネットワーク上で起こっていくと思います。次世代のディジタル放送網は、IPネットワークということになると予想します。

From: 大木 登志枝
.Subj: 【29】HDTV
【27】佐藤英明
歴史的に(世界的に)放送はインターネットと融合するか
という点について意見を述べさせて頂きます。結論から言うと、電話がIP電話になって行くように、放送もIPネットワークへと統合されていくと思います。但し、そのためには、超えるべき技術課題、設備投資などがあり、一足飛びにはいかないでしょうが、インターネットがもつコンテンツの自動的増殖の構造とEコマースとの統合が、次世代の通信放送統合網であるIPネットワーク上で起こっていくと思います。次世代のディジタル放送網は、IPネットワークということになると予想します。

*門外漢から、一言。韓国では、すでにインターネットと放送が融合が実現されているようです。政府機関に確認したわけではないのですが、TV局関連のHPから番組(動画)が見れるのです。VODで過去の番組まで見れます!これは、米国より進んでいるのではないでしょうか?
私のPCはダイアルアップで遅いので、画面は粗く音声も途切れてしまい番組をenjoyすることはできませんが、高速インフラサービスを利用する知人は日本にいながら毎日、韓国の番組を美しい画像で見ているそうです。彼らをみていると、「次世代のディジタル放送網は、IPネットワーク」が現実味をもって感じられます。

韓国で高速インターネットインフラが普及しつつあることもVODが存在する一因と思われます。お時間のある方、Real Playerをダウンロードして、試しに以下のHPを見てみてください。

KBS VODhttp://www.crezio.co.kr/ (右上のVODを選んで、次に例えばチャンネル1を選んでください。過去の番組表がでてきます!)

KBS リアルタムストリーミングhttp://www.kbs.co.kr/onair/kbsonair.htm

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