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「ネットワーク経済と情報通信インフラ」・セッション1

<パネリスト>
立川 敬二
NTT移動通信網代表取締役社長
ビル・シュレーダー
米PSINet会長兼最高経営責任者
リー・ダニエルズ
タイタス・コミュニケーションズ代表取締役社長兼最高経営責任者
佐藤 英丸
AOLジャパン代表取締役社長

(司会)中村 伊知哉
MITメディアラボ客員教授

日米の格差

 中村(司会) インターネットの普及はデジタル経済とかネットワーク経済という言葉に代表されるように、新しい産業やこれまでにない企業行動を生んだ。日本ではインターネットが1000万人に普及したと言われているが、米国との間に大きな格差が生じたことも指摘されている。

 例えばコンピューターの製造やソフトビジネスの競争力で水をあけられ、ベンチャービジネスも育っていないとか、電子商取引についても10対1ぐらいの格差があると言う人もいる。また企業の取り組みにしても、企業の情報化投資の全投資に占める比率は、米国の場合は30数%だが、日本は16%程度で、倍ぐらい開いているという話も聞く。また通信料金にも格差が出てきているという話がある。

 立川 日本における主要なインフラとしては、まず電話がある。次にネットワークとして最近脚光を浴びているのが移動通信で、中でも特に携帯自動車電話ネットワークが伸びてきた。

 3つめのインフラとして考えられているのがインターネットだろう。日本にインターネットが入ったのは93年。それ以来6年間で、携帯電話と同じように急速に立ち上がってきた。現在、約170万ホストと言われている。よく有線系と移動系が競合しているのではないかと言われているが、むしろそうではなく、いままで固定空間の通信しか考えてこなかったが、いよいよ移動空間の通信もインフラとして重要になってきた、という認識に立つべきだ。

 シュレーダー PSIネットは88年に私が創設した初の商業ベースのインターネットプロバイダー。現在、全世界――アジア・太平洋、欧州、北米、そしていまや南米に進出しつつある。アジア・太平洋地域のEコマース(電子商取引)の展開においてチャンスをつかむためには、日本電信電話(NTT)が競争を阻害することがあってはいけない。日本に新しい競争をもたらす企業の参入が阻まれると、香港やシンガポールあるいはその他アジア・太平洋地域に電子商取引の成果を奪われてしまうことになるだろう。

 ダニエルズ 何がいちばんいいネットワークインフラかという点には議論の余地がある。問題はサービスを提供する際、だれがいわゆる家庭につながる最後の1マイルの部分、ネットワークへのアクセスをコントロールするかである。米国においても日本同様に、これは地域の電話通信会社、例えば日本のNTTに相当するような電話会社が独占している。

 AT&Tはいろいろな技術を実験して、シカゴ地域ではプロジェクトエンジェルという固定無線網の実験を行った。とてもいい技術だったが、経済性がなかったため、消費者向けではうまくいかないということになった。顧客に対するアクセスがいちばん重要なリンクになると考え、TCIを440億ドルほどで買収した。そしてTCIのケーブルネットワークをハイブリッドファイバーの同軸ケーブルへと換えることでサービスを提供しようと考えた。

 佐藤 AOL(アメリカ・オンライン)の1600万人のユーザーたちは1日平均47分使っている。これはテレビ番組だと1時間番組ぐらい。米国では毎日どこかでAOLに一度触れるというようなことが、きょうビル・ゲイツ氏が言っていたウェブ・ライフスタイルの一部のようになりつつある。

 AOLのサービスは、基本的にはメディア。一つは家庭向けのメディアで、ここでは取引というか、バンキングセンターやホーム・トレード・センターなどを使って生活をより便利にする。

 2つ目はグローバルなメディアである。全世界を結んだグローバルなコミュニティーということで、米国はもちろん、欧州各国のコンテンツ、オーストラリア、カナダ、香港、南米、こういった各ローカルの国・地域の文化を含んだコンテンツを追加料金一切なしで相互開放している。

 第3はインタラクティブ(双方向)なメディアということ。メールはもちろん、チャット機能、電話のようにお互いに文字で会話をするインスタントメッセージ機能、そして写真や画像。インターネットで一番使いやすいメールやコミュニケーションなどが、これまでのビジネスユースだけのところからかなり下に降りてきて、これが今後、本当の意味でのコンピューターを使ったコミュニケーション、そして情報をとっていくという利用方法の起爆剤になるような気がする。

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