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キーノートスピーチ

「デジタル時代に向けて」

ビル・ゲイツ氏
米マイクロソフト会長兼最高経営責任者
 デジタル時代について皆さんにお話しできるのは大変うれしいことだ。デジタル化による変革の影響はまだまだ過小評価されていると思う。ビジネスの手法はこれまでの50年より今後10年で大きく変化する。ビジネスへの影響といっても、よく言われるようなインターネットでの電子商取引の増大だけで測れるものではない。

 情報が従来の紙ベースからデジタル化に進むことで最も変わるのは、情報の共有と分析の機会が拡大し、スピードが上がるということだ。

 企業レベルでは、情報をすべてデジタル化し、最大限活用するようにした「デジタル・ナーバス・システム」の構築がこれから進むだろう。仕事をする個人のレベルでは情報の検索、伝達をデジタルネットワークで行う「ウェブ・ワーク・スタイル」が拡大、個人の生活でもスポーツ情報や、物品購入、旅行情報入手などにデジタル情報を使う「ウェブ・ライフ・スタイル」が定着する。そして、特に新興企業ではこれらのスタイルに親しんだ労働力を取り込むことでデジタル化がスムーズに行える。

 当然、この変革には時間がかかる。何年も努力しているマイクロソフトでも完全にデジタル化されているわけではなく、他の企業とさして変わらない。しかし、今後のハードウエア、ソフトウエアの進歩で皆がこの方向に進む。企業トップがこの変化の重要性を認識することが重要だ。電子メールを読まない人がいたりすると、デジタル化による組織運営はおぼつかない。これら「当然のこと」がいくつかあるので習慣や考え方も変えなければならない。

 インターネットとパソコンの進歩により情報システムの構築は以前より安価になった。また、デジタル情報は、画面とキーボードだけではなく、音声や動画も加わり、その質の向上は著しい。

 マイクロソフトは、皆が使える共通のソフトウエア部品を安く提供することを目標としてきた企業で、今後も変わらない。現在、パソコンは安くなり、標準化が進んでいる。自分の好むハードウエアのどれを選んでも、ほとんどのものでウィンドウズベースの標準仕様のソフトウエアを動かすことができる。このプラットフォームは今後も拡大していく。

 インターネットにつながったパソコンの素晴らしさは、どこにいても情報を共有し、共同作業が行えることだ。電子商取引も拡大している。これに伴い、ネット経由で決済するだけでなく、物のデジタル化も一部で進んでいる。CDなどに替わり、完全にデジタルデータだけをダウンロードして音楽を聞く装置も出た。また、電子ブックもある。読みやすさの点から普及に難があるという見方も多いが、私は今後2−3年で十分実用になるレベルに発展すると思う。

 今後のマイクロソフトの研究目標は「真に自然なインターフェース」をもつパソコンを実現することだ。これからもパソコンで行う作業は増える。その時には、実際に行われている処理の複雑さをユーザーから覆い隠すようにならないといけない。手書きや音声の認識はすでにあるが、これをより実用的レベルに高めていく。

(マルチメディア編成部)


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