昨年までの議論で、日本のEC発展を阻害しているものとして、次のような問題が指摘されてきました。
高い通信料金と遅い通信速度
セキュリティ
ネット上のプライバシー保護
認証制度あるいはデジタル署名法
安全で利便性の高い決済方法
国家的ビジョン(あるいは国家リーダーシップ)の欠如
ベンチャー向け証券市場の整備
エンジェルやベンチャーキャピタルが不十分
ネット系ベンチャー企業の成功事例がないこと
この1年の間に、これらの課題のいくつかはクリアできたし、残る課題もまもなく何とかなるように思えます。これによって日本のECが大発展する条件が整ったのではないでしょうか?
以下は環境変化を簡単にまとめたものです。
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「高い通信料金と遅い通信速度」
・日本でもケーブルモデムの普及が進み、そう遠くなく20万世帯を超えると見られ ている。
・xDSLサービスも、COARAや東京メタリックなどがサービスを開始
・NTTが(まだ料金が高いけれど)ISDNの使い放題サービスを開始
「セキュリティ」
・米国の暗号輸出規制緩和によって、日本でも128bitのSSLが利用可能になり、 クレジットカード情報をほぼ安全にサーバーに送信できることになった。
「ネット上のプライバシー保護」
・(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)のプライバシーマークが普及しつつある (見方によってはまだまだかもしれない)
・米国のBBB Online が日本上陸を考えており、おそらく間もなくBBB Online Privacy のマーク制度がスタートするだろう
・住民基本台帳基本法の改正にともなって、与党は包括的なプライバシー保護 法を検討している。
「認証制度あるいはデジタル署名法」
・通産省、郵政省、法務省は、「電子署名及び認証業務に関する法律(仮称)」を 準備中、今通常国会に提出される予定
(自己紹介【3】の稲垣さんを参照のこと)
「安全で利便性の高い決済方法」
・128ビットのSSLが利用できるようになったので、クレジットカード決済が日本で も一般的になる条件が整った
(しかし、なぜ日本では消費者がクレジットカード決済を選ぼうとしないのでし ょう? とても便利なのに、、、)
「国家的ビジョン(あるいは国家リーダーシップ)の欠如」
・電子政府プロジェクトが動き始め、政府自身が調達を電子化する計画を進めて いる。
(この辺はまだクリントン・ゴア政権に比べるとまだまだモノ足らないとは思いま すが、、、)
「ベンチャー向け証券市場の整備」
・マザーズがスタート。既に、インターネット総研やリキッド・オーディオ・ジャパン が上場(ネット株バブルですが、、)
・ナスダックジャパンもまもなくスタート
「エンジェルやベンチャーキャピタルが不十分」
・ソフトバンク系、光通信系、CSK系などがネット企業に投資を開始
・マザーズに上場したネット企業やヤフージャパンの株高を見てネット企業には いくらでも金が集まる状況に
・エンジェル的な個人投資家も増加中
(余談ですが、先週の金曜にも「前川さん、ネット企業を始めるのならお金を出 しますよ」と声をかけられました)
「ネット系ベンチャー企業の成功事例がないこと」
・まだ小粒かもしれないが、いくつか生まれてきましたね
(しかし日本の場合、ネットビジネスの主役は大企業になる可能性が高いかも しれないと思うのですが、どうでしょう? 個人的にはネットベンチャーを支援し ているのですが、、、 がんばれ日本のネットベンチャー!!!)
・Bit Valley の定例集会(Bit Style)には1000人以上の若者が集うようになった (石原都知事や速見日銀総裁も参加!??)
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