世界情報通信サミット2000
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ネット会議
セッション1 -「モバイルとデジタル家電が拓く新ビジネス 」
デジタルデバイド時代のモバイル・デジタル家電の市場性1
From: 小林 偉昭
.Subj: 【1】パーソナルインターネットへの期待
1)老人のケアシステムや介護システムをもっとその当事者にとって有功とするため、インターネットを支援システムとして活用することも考えたい。

現在のケアシステムサービス範囲は家の中だけであるようだが、インターネットを使用することにより、より広い空間で老人が活動できるようになると思う。インターネットをPCや携帯電話で利用するというのでなく、インターネット側から必要な情報を老人に付帯装備されている各種機器に送り込み、適切な、安全な活動が出来るようにするようなことが可能ではないか。

センサー機能や警報機器を家の中だけでなく、コミュニティに埋め込むことで実現できるのではないでしょうか。個人や機器の識別にはIPv6のアドレス空間が利用できる。

2)学生なり、家庭指向のパパ等は音楽、ビデオや写真をディジタル化してインターネット(PCでなく)に保管しておき、いつでも、どこからでも必要なときに取り出したり、他の人に見せたりするようなことも楽しいでしょう。

これはインターネットのデータセンタに個人対応のストレージを持つことで実現できるでしょう。

3)携帯電話でアクセスした結果をテレビに出しながら、更に携帯で次の指示をしていくように、個人が複数の機器を同時に使用して、指示、結果を指定したものに出せるような仕掛け(上りとくだりが別の機器とか、上りが一つに対して、くだりが複数の機器とか)のようなものも楽しいのではないでしょうか。

多分IPv6のアドレスを工夫して利用すると可能になるのではないかと思う。

インターネットの双方向性の特長の拡張として、一つの機器でインターネットとやり取りするのでなく、当面のターゲットとしてTVと携帯電話、PCの3つをうまく同時に使いこなすようなことが簡単に出来るようになると良いと思います。
インターネットが老人の活性化や個人の趣味を満たすQoL(Quality of Life)向上の環境・ツールとなるように次世代インターネットを描きたいと思います。
アメリカの西部開拓と同じように、若者に対してはインタネットの将来はチャレンジいっぱいの新しい世界であることを知らせることも大切のように思います。あるものを使えというのは、思考力の発展を阻害するどこかの教育のようなものになるのではないでしょうか。
Internet is for Everyone.(ISOC ビント・サーフ)はいい標語だと思います。

From: 関口 和一
.Subj: 【2】コーディネーター 〜 問題提起
昨日、マックワールドでスティーブ・ジョブズにインタビューをしましたが、彼は「iモード」のことを知らずにいました。改めてこれはローカルな現象なのだと思いました。
その上で、ジョブズ氏は新聞報道にもある通り、携帯電話で大量のメールをやりとりするには限界があるといっております。デジタルデバイドの観点からいって、だれでも使えるデジタル家電が今後大きく普及するのではないかと質問したところ、「それも考えられるが、まだしばらくはPCが中心だ」という趣旨のことをいっておりました。
一方、「プレイステーション2」についても、「やはりゲーム機はゲーム機」という見方をしておられました。

ということで、モバイル・デジタル家電の市場性について、今後3年くらいをにらみ、日本でどのくらいの市場の伸びが期待できるのか、また世界の勢力図はどうなっているのか、皆さんの見通し・分析をお聞かせいただけないでしょうか。

From: 飯坂 譲二
.Subj: 【3】モバイル・デジタル家電の市場性
【2】関口和一
マックワールドでスティーブ・ジョブズにインタビューをしましたが、「まだしばらくはPCが中心だ」とういう趣旨
私も同じ意見です。

【2】関口和一
「やはりゲーム機はゲーム機」という見方
私も同じ意見です。

【2】関口和一
モバイル・デジタル家電の市場性について、今後3年くらいをにらみ
いま考えられている応用では、所詮日本の若者達の流行ファッション感覚の域を出ていないので、ローカルな普及に留まるような気がします。

ディジタル・デバイド時代のバスに乗り遅れた人にとっては、ゲーム機です。一方、バスに乗った人には、移動性と双方性が基本であるシステムの出現によって、今までのシステムとは質の異なったシステムが考えられるかも知れません。しかし、一部の応用(例えば、不動産や物流など)を除けば、多くのシステムが、情報通信の発展によって、移動性の必要を低くすることを狙っています。特に移動によるエネルギーの消費を押さえることが世界的風潮ではないのでしょうか。

ディジタルTVなど双方向性のTVの出現で、医療システムや教育システム、行政システムなど多くの面でこの新しいシステムが応用される可能性はありますが、問題は総合的な環境整備で、その遅れが目立つ現在、爆発的な普及はなく、当分はやはり、ビジネス上はPCベースの方向だと思います。

3年後にもう一度、自分自身のこのコメントを振りかえってみたいと思います。

From: 藤元 健太郎
.Subj: 【4】モバイル・デジタル家電の市場性
【2】関口和一
その上で、ジョブズ氏は新聞報道にもある通り、携帯電話で大量のメールをやりとりするには限界があるといっております。
そもそも大量のメールをやりとりしなくてもよいシーンがあると思いますが。日本の若者が携帯とPHSで利用されているショートメールの内容をまだ知らないのでしょう。

【2】関口和一
「それも考えられるが、まだしばらくはPCが中心だ」という趣旨のことをいっておりました。一方、「プレイステーション2」についても、「やはりゲーム機はゲーム機」という見方をしておられました。
ゲーム機をPCにする必要はありませんが,TCP/IPに接続されるゲーム機は新しいゲーム機の利用シーンを産み出しますよね。
PCが中心なのを否定しませんが,オンライントレーディング会社の人であれば誰もが想像するでしょう。

・朝起きるとTVで海外マーケットの解説を見ながら,ポイント事項のデータをチェ
 ック
・通勤途中にPDAでそれをチェックし,今日の気になる銘柄をセレクト
・お昼休みの会社のPCで売買注文を行う。
・営業中の自動車のカーナビや携帯電話でポートフォリオの動きと個別銘柄のア
 ラート情報だけをうけとる。
・緊急である会社の情報のプリントアウトが欲しくなり,コンビニのMMKで出力
・夜自宅のPC/ゲーム機で値動きのグラフを分析し明日以降の作戦を練る。

それぞれのデジタル家電にはそれぞれの特徴と利用シーンがあり,我々はそれに取り囲まれるユビキタスコンピューティングの中に入っていくわけで,組み合わされたトータルサービスこそ高い利便性を享受できると思います。

ブルーツゥースもありますし,3年後にはPC+携帯だけは完全にサービスされていると思いますが。

From: 加藤 良平
.Subj: 【5】モバイル・デジタル家電の市場性
【2】関口和一
モバイル・デジタル家電の市場性について、今後3年くらいをにらみ(中略)皆さんの見通し・分析をお聞かせいただけないでしょうか。
ズバリの見通しではないのですが、技術やインフラの発展との絡みを整理する意味で、2つの極端なシナリオを提示します。それぞれの技術バックグラウンドは実際どうなのか、あるいは現実問題は両者の中間になると思うのですが

そこでのすみわけのあり方など、ご意見いただければ幸いです。

シナリオ 1
モバイル家電はヒューマン・インターフェイス機能に徹し、記録も処理もすべてサーバーで行なう。
(前提:ワイヤレス通信の圧倒的な高速化と廉価化)

シナリオ 2
モバイル家電がほとんどPC化する。もちろん形態としては、ゲーム機という形かもしれないし、電話かもしれないが。
(前提:記憶手段や処理手段の圧倒的小型化、OSも必要か?)

どちらの場合も、画期的にわかりやすい入力手段が必須だと思います。

From: 早川 仁
.Subj: 【6】モバイル・デジタル家電の市場性
プレイステーション2はゲーム機に過ぎないという見方がありますが、私はそうは考えません。プレステ2は近い将来情報通信家電の中心になってもおかしくないと考えます。

昨日「さくらや」、今日「キムラヤ」で予約が開始されましたが、いずれの店舗においても開店から数分で初期予約分を完売しています。(大した事前告知もなしにです)また、本日(2月18日)の午前0時からネットでの注文受付が開始されましたが8時間以上ページにすらアクセスできない状況が続いているそうです。ソニーの初期出荷予定は100万台だそうですが流通段階ですでに230万台の予約が入っているそうです。

PCの家庭への普及とは比較にならないスピードです。短期間にこれほど市場の注目を集め、家庭に入り込める商材は他には思い当たりません。
プレステ2がPCと同じ使われ方をするとは思いませんが、デジタルデバイド時代において、各家庭からのネットへのアクセスを促進させるデバイスとして限りない可能性を持つ商品だと思います。

プレステ2は今後、各家庭にあるTV端末と情報ネットワークをつなぐインターフェースの役割を担っていくと考えます。そこに乗っかることになるソニーのコンテンツとその付属商品はデジタル家電の市場を拡大させていくと思います。
ポケットステーションですでにコンテンツの”モバイル化”を実現していますし、携帯電話端末などとのインターフェースとか、いろいろな使われ方がありそうです。

予約開始からの市場の強烈な反応と、報道発表等から読み取れるソニーの”ゲーム端末”に対する考え方から、プレステ2がデジタル家電のマーケットを大きく変える可能性を感じます。

From: 中野 潔
.Subj: 【7】モバイル・デジタル家電の市場性
【5】加藤良平
シナリオ1
モバイル家電はヒューマン・インターフェイス機能に徹し、記録も処理もすべてサーバーで行なう。
シナリオ2
モバイル家電がほとんどPC化する。もちろん形態としては、ゲーム機という形かもしれないし、電話かもしれないが。
要約:加藤さんのシナリオ1の方向に徐々に進む。ただし、中央管理と協調型分散処理との間で、右に左に揺れながら進む。関連して、ペットロボットに要注目。

===================

基本的には、加藤さんのシナリオ1の方向に徐々に進むと思います。
サーバーの役割は、個々のアプリケーションの状況をモニターするセンターコントローラー機能と、画像やセンシングデータを蓄積するストレージ機能の2つです。

センターコントローラーといっても、中央で何でも一括管理しよう型と、独立した新規アプリケーションがその枠にはまらず出てくる型とが、右に左に揺れながら進むと思います。

個々のアプリケーションを課長や教師にたとえると、センターコントローラーが社長のように指示を出す中央管理ではなくて、大学の事務局のように、個々のアプリケーションの現状を俯瞰し、後方支援する機能が中心になると思います。後者なら、新しいアプリケーションが開発されたとき、それを買ってきて、参加させればいいわけです。

個々のアプリケーションとは、個々の家族のPDA、携帯端末からもアクセスできる電子メール、ボイスメール、スケジューラー(モーニングコール)、テレビ電話、ビデオ予約/録画、電子新聞/電子雑誌、食品管理バーコードリーダーと冷蔵庫内容管理、お米の重量管理、風呂や洗濯機のタイマー指示/遠隔指示、調理レンジのレシピ連動温度管理/料理手順アラーム、門扉セキュリティー、火災報知器、防災誘導指示と地域GISシステム、電子回覧板、家族内電子伝言板、交通時刻表、タクシー呼び出し、宅配便とのやりとり、カーナビ/ITSシステム、CAI(教育)システム、体温計/心拍モニター/万歩計/徘徊者居場所管理、給湯ポットモニター、灯油残量管理、トイレでの体温/体重測定/尿検査/便検査、音声認識、翻訳支援、デジタルスチクカメラ/デジタルビデオカメラの画像データ一括蓄積、大型プロジェクション、パソコン機能−−などです。

基本は、個々のアプリケーションの端末から指示を与えて、個々のアプリケーションがそれを受け取るのだが、センターコントローラーを通じて、俯瞰することができる。また、センターコントローラーへの直接指示を会して、個々のアプリケーションに指示を出すこともできる。

センターコントローラーへの直接指示とは、パソコンでの入力、リモコン/キーボード/音声認識を備えたテレビでの入力、音声認識を備えたホームコントローラというか執事コンピューターへの入力、それから、もう1つ、ホームオートメーションへのインターフェースとなるペットロボットです。

余談ですが、ペットロボットをホームオートメーションへのインターフェースとする動きは加速すると思います。ミニカメラのついたノートブックパソコンに、バーコード認識ソフトを組み入れた家電メーカーがありました。同じ家電メーカーが犬に似たペットロボットを出しています。同じ家電メーカーが、新聞を咥えてくる犬のように電子メールをとってくるエージェント類似電子メールソフトを出しています。

ペットロボットに話し掛けたり、バーコード名刺を見せたりすると、解読して、センターコントローラーに指示してくれるというのは、あるでしょうね。また、風呂センサーや徘徊者管理や門扉セキュリティーや、遠隔地の老親の給湯ポットモニターに異変があれば、吠えて教えてくれたりするわけです。

From: 池田 信夫
.Subj: 【8】モバイル・デジタル家電の市場性
【6】早川仁
プレステ2は今後、各家庭にあるTV端末と情報ネットワークをつなぐインターフェースの役割を担っていくと考えます。そこに乗っかることになるソニーのコンテンツとその付属商品はデジタル家電の市場を拡大させていくと思います。
この場合の「情報ネットワーク」とは何でしょうか。プレステ2にある通信ポートは、何に使うのかわからないIEEE1394ポートだけで、TCP/IPのポートはありません。ソニーのproprietaryな規格で接続されるとすれば、そんなものが「インターフェイスの役割を担う」はずはないし、担うべきでもない。

来年には、ケーブルテレビと接続してゲームを配信するそうですが、日本でケーブルモデムに対応する局は数えるほどしかありません。また、そのためのセットトップ・ボックスの価格が今のケーブルモデムと同じだとすると、本体とほとんど同じになります。

ゲーム機はゲーム機であり、中途半端な「多機能端末」が成功した試しはありません。プレステ2の発表のときの「インターネットには興味がない。オマケで勝負するのは敗者の戦略だ」という久多良木社長の正しい方針が、ソニー本体の首脳陣によって歪められないことを祈ります。

From: 関口 和一
.Subj: 【9】コーディネーター 〜 モバイル・デジタル家電の市場性
今回のご意見も「PC派」「ケータイ派」「プレステ派」とそれぞれご意見が分かれるようです。マトリックスに整理してみるともっとはっきり見えてくるのかもしれません(笑)。

カナダの飯坂さんのご意見では、
【3】飯坂譲二
いま考えられている応用では、所詮日本の若者達の流行ファッション感覚の域を出ていないので、ローカルな普及に留まるような気がします。ディジタル・デバイド時代のバスに乗り遅れた人にとっては、ゲーム機です。ディジタルTVなど双方向性のTVの出現で、医療システムや教育システム、行政システムなど多くの面でこの新しいシステムが応用される可能性はありますが、問題は総合的な環境整備で、その遅れが目立つ現在、爆発的な普及はなく、当分はやはり、ビジネス上はPCベースの方向だと思います。
   PC ○  ケータイ ×  ゲーム機 ○

フロントライン・ドット・ジェーピーの藤元さんは、
【4】藤元 健太郎
・営業中の自動車のカーナビや携帯電話でポートフォリオの動きと個別銘柄のアラート情報だけをうけとる。
・夜自宅のPC/ゲーム機で値動きのグラフを分析し明日以降の作戦を練る。
   PC ○ ケータイ ○ ゲーム機 ○ 

日本BTの早川さんは、
【6】早川仁
プレステ2がPCと同じ使われ方をするとは思いませんが、デジタルデバイド時代において、各家庭からのネットへのアクセスを促進させるデバイスとして限りない可能性を持つ商品だと思います。
   PC △ ケータイ ? ゲーム機 ○

グローコムの池田さんによると、
【8】池田信夫
ゲーム機はゲーム機であり、中途半端な「多機能端末」が成功した試しはありません。プレステ2の発表のときの「インターネットには興味がない。オマケで勝負するのは敗者の戦略だ」という久多良木社長の正しい方針が、ソニー本体の首脳陣によって歪められないことを祈ります。
   PC ○ ケータイ ? ゲーム機 ×

と、各者各様のご意見かと思います。

私個人としては、藤元さんのいわれるように、何でもありという気がいたしますが、今の「iモード」や「プレステ2」だけで、自分の利用目的が満足されるようには思いません。

しかし、昨年12月にワシントンで開かれた「デジタル・デバイド・サミット」なるものに参加したのですが、商務省のレポートを見て、インターネットのアクセス手段を計るのに、「PC/Web TV」という統計の取り方をしているのが、印象的でした。米国でも、PC以外の形も含めて、ネット化を促進しようという意気込みがあると受け取れました。

かくいう私も家で、「Web TV」を使っており、家内や子供は便利をしています。

日経産業新聞でも「デジタル家電面」なるページを設けていますが、今後の「デジタルデバイド時代」をにらむと、この「デジタル家電」というのは、市場としてばかにできないような気がいたします。

中野さんから、いろいろな利用形態が指摘されましたが、うまくすると日本が世界市場でリーダーシップを奪回するチャンスになるのではないかという期待を持っております。

つい先日も通産省の方が見えて、「沖縄サミット」の下準備として、日本は「iモード」を世界に提唱していきたいということをいわれておりましたが、今のままでは無理なような気がいたします。

ということで、日本がインターネットやデジタル家電市場で、リーダーシップを発揮していくためには、何が必要で、どういう方法をとるべきでしょうか? また、その場合の政府の役割、企業戦略というのはいったいどんなものでしょうか?
へたをするとハイビジョン、PDC、PHSの二の舞になりかねません。

From: 藤原 洋
.Subj: 【10】PC派 ケータイ派 プレステ派
「PC派」「ケータイ派」「プレステ派」という論点について、一言発言させて頂きます。これらは、ヒューマンインタフェースの違いであって、本質は、IPネットワークをしっかりと作っておくことだと思います。多分、アプリケーションは、何が出てくるか予測は不可能だと思いますが、どれも目的と利用環境が違うので、比較すること自体難しい面があるのでしょうが、それぞれに多くの可能性があり、ずばり全部○だと思います。

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